日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2018.01.01

【新春特集】アントニオ猪木さんが闘魂伝授! 不撓不屈のエネルギーでオリンピック中間年に挑む!(1)


 オリンピック中間年を迎えた。2020年東京オリンピックまで、あと2年7ヶ月。「金メダル10個」、最低でも「5個の金メダルを含む10個のメダル」を目標にする日本レスリング協会にとっては、折り返し点を迎え、さらに気合を入れるべく年を迎えた。

 「闘魂」を信条に、常に夢を追い求め、不可能を可能にしてきた元プロレスラー、現在は参議院議員のアントニオ猪木さんは、「アントニオ猪木元気杯ちびっ子レスリング選手権」という少年少女大会を支援し、レスリング界ともつながりが深い。

 世界一の選手を量産してきた栄和人・本協会強化本部長と、猪木さんと同じ国会議員として政治の面からレスリング界を支援する馳浩・本協会副会長とが、闘魂伝授を懇願。不撓不屈のエネルギーを受け取った。(構成=増渕由気子、樋口郁夫 / 対談撮影=保高幸子)

(写真下へ続く)

2020年東京オリンピックへ向けての夢を語り合った(左から)栄和人、アントニオ猪木、馳浩の各氏


世界で勝つためには外国選手との練習と試合を数多く

  東京オリンピックのレスリング競技は、男女合わせて18階級が行なわれます。予選があって、1階級に出場できるのは16ヶ国の選手だけ。オリンピック前年の世界選手権では、階級によっては50ヶ国を超える国の選手が出てくるのですが、その中から16人です。18階級すべてでの出場は厳しい状況です。

  前回のリオデジャネイロ・オリンピックは10階級出場しました。男子が各スタイル2階級で、女子が6階級。今度のオリンピックでは、日本レスリング協会はメダル10個を目標に掲げています。前回並みの出場なら、出場する全選手のメダル獲得が必要なわけです。

  強気の福田富昭会長は「金メダル10個」と言っているわけですが(笑)、あまり大風呂敷を広げてもよくないので、私は「金メダル5個、メダル10個」が現実的な目標だと思っています。

  「不可能だ」という声も聞かれるのですが、猪木さんが1976年に現役のプロボクシング世界ヘビー級王者だったムハメド・アリに挑戦した時、「凡戦」とか言われ、世間からは相手にされなかったわけです。でも、実現しました。不可能を可能にしてきた猪木さんに「不可能なんかないんだ」というメッセージをいただきたく思います。

 猪木 確かに、メダル10個は大変ですね。今、レスリングが強い国はイランですか?

  強い国はロシア、イラン、カザフスタンなどの中央アジア、アゼルバイジャンなどの東欧あたりですね。フリースタイルはアメリカも強いですね。

 猪木 世界で勝つためには、やはり外国選手と数多くの練習と試合をしなければならないと思います。海外遠征をしっかりやらないとならないでしょう。そのための予算を確保する必要がありますね。

  そこはしっかりとやっていかないといけません。国会議員としての使命ですね。

  私も選手時代、国内で勝っただけでは、とてもオリンピックを考えることはできませんでした。1983年の世界選手権で4位になり、そこで初めて「やれるかな」と思いました。海外での武者修行は大事ですね。

(写真下へ続く)

アントニオ猪木さんは総合格闘技ジム経営の宮田和幸さん(日大)主催の大会を支援し、レスリングの発展にも協力している(写真提供=総合格闘技ジム「BRAVE」

実力さえあれば2番手、3番手でも海外へ連れていくご褒美が必要

 猪木 以前は、海外遠征の費用は本人の実費だったんでしょう?

  大卒の初任給が2万5000円の時代に、海外遠征代が50万円必要だったこともあるんですよ。最近では、おかげ様で企業の契約選手という形が定着し、自衛隊や警視庁などのバックアップ体制ができました。選手は、大学を卒業した後もレスリングに専念できる環境が整ってきましたね。

  日本人は心の底に外国人コンプレックスがあって、筋肉隆々の欧米選手の前に出ると萎縮してしまう選手が少なくありません。外国選手との練習や試合を数多くこなし、心を鍛えなければなりません。ハートの強い選手になれば、厳しいトレーニングについていけるようになります。

  ハートを強くするには、国内で激しい争いをすることが必要だと思います。実力のない選手を海外に出しても自信を失うだけ。前の東京オリンピック(1964年)の頃は、「日本のナンバー2は世界のナンバー2」「世界で勝つより日本で勝つ方が難しい」とまで言われたんですよ。

  国内の2番手選手の育成が鍵だと思うのです。1番手選手が抜群に強い階級では、2番選手がやる気がなくしたり、その地位に安住してしまうことがよくあります。世界最高レベルで2選手、3選手が競う、という状況をつくりたいと思います。

(写真下に続く)

2002年6月には全日本チームの合宿を訪れ、選手とコーチに闘魂ビンタの洗礼!

  男子グレコローマンの60kg級は、そんな感じになってきましたね。世界チャンピオンの文田(健一郎=日体大)がいて、リオデジャネイロ・オリンピック銀メダリストの太田(忍=ALSOK)がいて、U-23世界チャンピオンの河名(真寿斗=クリナップ)がいる。一方で、闘う前から優勝選手が予想できて、100パーセント当たる階級もありますね。

  猪木さんは日本プロレス時代、ジャイアント馬場さんに次ぐナンバー2の時代が長くありました。「いつかはオレが」という気持ちがあったと思いますが、今の2番手の選手にどうやって闘魂を注入すればよいでしょうか。

 猪木 自分の持ち味を知るというか、2番手であっても、「これだったら負けない」というものを見つけ、それを磨くしかないよね。そのためには、さっき言った海外での武者修行が大切だと思います。心細さの中で闘うことで気持ちが強くなる。プロレスラーの場合、昔は、前座試合で認められ、アメリカに行って修行し、日本へ戻ってきてメーンイベンターを目指す、というパターンが主流でした。まず海外へ行くチケットを手にするというのがポイントかな。実力さえあれば2番手、3番手でも海外へ連れていく、というご褒美は必要だと思いますね。

  プロレスでは、人と同じことをしていても駄目なんです。ましてや2番手、3番手の選手が上にいこうと思えば、この選手にしかないという得意技や盛り上げ方を見つけ、お客さんに向かってアピールしなければなりません。それを実現するには、やはり海外遠征を重ね、いろんな地域のプロレスを知ることでしたね。レスリングの場合も、ヨーロッパ、アジア、パンアメリカンと、あちこちのレスリングを取り入れていくのが大事だと思いますね。

《第2回に続く》







サイト内検索

JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。
《送信先》 jwf-homepage@memoad.jp


フェアプレイで日本を元気に