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2018.03.31

【2018年全国高校選抜大会・特集】国体を半年後に控え、ついに県勢初のベスト4進出! 敦賀気比(福井)

(文・撮影=増渕由気子)

昨年のベスト16から3位に躍進した敦賀気比。前列左端がスーパーアドバイザーの有元伸悟選手

 課題だった少年強化の結果が出た! 全国高校選抜大会の学校対抗戦で、今秋に国体を控える福井県の敦賀気比が県勢初となるベスト4に進出。準決勝では優勝した日体大柏(千葉)に1−6で破れたものの、50kg級の野坂晃誠が白星を挙げて一矢報いる健闘を見せた。(関連記事

 昨年より結果が求められる中、組み合わせは強豪チームに挟まれる厳しいヤマとなってしまった。初戦(2回戦)は昨年準優勝の秋田商(秋田)、3回戦は3年前のインターハイ覇者の埼玉栄(埼玉)、準々決勝は和歌山北(和歌山)と近年の強豪校がずらり。時岡孝夫監督は「このトーナメントをよく勝ち抜いたなと思います」と目尻を下げた。

 チームの核となったのは50kg級の野坂と74kg級の小西温也だ。軽量級で先制できて、重量級にも頼れる駒があり、バランスのとれたチームに仕上がった。昨年のベスト16から2つも順位をあげて堂々の3位入賞。時岡監督は「本番まで200日を切ったところ。各自、自信がついたようで、強化の成果が出てきました」と、国体強化の手応えを感じている。

スーパーアドバイザー制度によって実力アップ

 大舞台で力を発揮するには強豪校に名前負けしないメンタルが要求される。強豪校のシングレットに物怖じせず闘い抜けた要因として、時岡監督は「スーパーアドバイザー制度の活用」を挙げた。

日体大柏から白星を挙げた50kg級の野坂晃誠(赤)

 この制度は、全日本のトップレベルの選手や指導者に1~2ヶ月に1度、福井に来てもらって技術指導をしてもらったり、大会に同行して選手にフィードバックをするなど、要所で高度な指導を受けられる制度。福井県が競技力向上のために予算を組み、レスリングは、近大職員の有元伸悟選手(昨年の全日本選手権フリースタイル61kg級2位)にフリースタイルを見てもらっている。

 ここで疑問が湧いてくる。有元は現役の選手で、国体では大阪代表として毎年出ている。大阪としては敵に塩を送っているような現状。トラブルは起こらないのか。時岡監督はこう続けた。「日本のレスリング界はみんな優しい。近大の萩原理実監督が『福井の役に立てるならどうぞ』と快諾してくださった」。

 有元は近大の指導や自分自身の練習で多忙だが、コーチ兼選手として同行した西日本学生選抜チームの海外遠征から帰国後、すぐに新潟に向かい、敦賀気比のサポートを全力で行っていた。

セコンドから選手にアドバイスを送る時岡孝夫監督

 スーパーアドバイザーは、他にもナショナルコーチレベルの方たちに就いてもらっている。グレコローマンは日本協会の元グレコローマン強化委員長の伊藤広道さんにお願いしていた。そのつながりもあって、自衛隊の合宿にも参加させてもらった機会もあったという。「強豪チームのシングレットに負けなかった理由として、一流選手の指導を受け、一流選手の合宿に参加させてもらい、選手たちがそのような選手と同じ場所に立つのに少しずつ慣れてきたからでしょうか」と振り返った。

 選手たちの自主性にも目を見張る。時岡監督は「以前は、指導者が選手に教えるという一方通行でした。自衛隊の合宿に参加させてもらってからは『こういう練習が必要かもしれない』と選手が自ら気がつき、自ら練習する姿勢が見られるようになりました」。

 福井国体に向けて順調な仕上がりを見せた今大会。学校対抗戦で全勝だった野坂は「指導の効果は出ている。強い選手と対戦できてテンションもあがりました。この勢いでインターハイ、国体と優勝を目指していきたいです」と目標を掲げた。







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