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2018.06.06

【関東高校大会・特集】インターハイ出場の大きな弾みに! 男子フリースタイル65kg級・鈴木歩夢(埼玉・埼玉栄)

(文・撮影=増渕由気子)

男子フリースタイル65kg級で優勝した鈴木歩夢

 さわやか系ニューヒーローの誕生だ! 関東高校大会の男子フリースタイル65kg級は、全国高校選抜大会66kg級3位の鈴木歩夢(埼玉・埼玉栄)が決勝で飯田翔真(東京・自由ヶ学園)にわずか1分1秒、鮮やかなフォール勝ち。初優勝を飾った。

 新階級かつ2日間の早朝計量の新ルールで行われた今大会。階級と計量方法の変更は、これまで埼玉県チャンピオンの肩書しかなかった鈴木にとって追い風となった。昨年まで60kg級で闘っていたが、「減量苦で前日計量でも辛かった」と試合前の体重調整に苦しんでいた。

 階級を上げ、4月から65kg級にしたことが功を奏した。鈴木は「通常体重が66kgぐらい。ほぼナチュラルな状態で試合に出ることができ、力を発揮することができました」と振り返る。シーズンに入ると試合が立て続けに行われることから、これまでは連続して減量が必要となり、練習のモチベーションに支障をきたすこともあった。

 その減量苦から解放されたことで、「モチベーションも高いまま試合に臨めた」とベストコンディションが優勝のアシストとなったようだ。

「脚をさわらせてもいい」という割り切りが勝利へ

 決勝の飯田とは昨年の同大会でも闘っていた。「タックルを取られていた。切るのは難しい。脚を取らせてしまってもいい」という割り切りが当たった。スピードある飯田の攻撃をさばけず、早々に脚を触らせてしまったが、落ち着いて対応し、カウンター攻撃に切り替えた。

脚をさわらせたあと、体を入れ替えて見事なフォール勝ち

 「実は脚を触らせてからの攻撃は得意で、その通りにポイントにつなげられたのがよかった」。劣勢から体を入れ替え、相手の背中をマットにつけて押さええ込み、見事なフォール勝ちをおさめた。

 フリースタイルは学校対抗戦(団体戦)も兼ねており、3階級で決勝に進出した埼玉栄には団体戦の自力優勝の可能性が残っていた。鈴木は「僕は主将であるから、自分が優勝しないと駄目という責任がありました」と、その責任を果たした。

 結果的に、団体戦は日体大柏が58点をマークし、2位以下に大差をつけて優勝したが、28点で2位となった埼玉栄の結果に、鈴木は「日体大柏の次になれてうれしい」と話し始めた。

全国高校選抜大会での屈辱が飛躍につながった

 その理由は、3月の全国高校選抜大会にさかのぼる。埼玉栄は3回戦で敦賀気比(福井)と対戦し、3-4で敗れた。福井県は今秋、国体を控えて強化してきているが、埼玉栄は3年前のインターハイ団体優勝チーム。そのプライドがおごりになってしまった試合だった。

見事に主将の責任を果たした

 「だれもが、まさかその試合で負けるとは思っていませんでした。勝ち上がって、日体大柏や自由ヶ丘学園と対戦することばかり考えていました。負けて悔しかった」。チームで何度も話し合い、目の前の試合に全力投球することを固く誓った。

 全国高校選抜大会での敗退をばねにチームが結束。今大会は同県のライバルである花咲徳栄より2つも上の順位を確保した。日体大柏には負けたが、団体として結果を残せたことが、今月21日に控えるインターハイ県予選での花咲徳栄への勝利につながると信じている。

 「(花咲徳栄とは)接戦になると思うので、勝てるようにしたい。今回の調子で行けば大丈夫だと思う。しっかり頑張ります」。3年前のインターハイ・チャンピオンになった選手とは入れ違いの世代。鈴木主将がこの夏、再びオレンジ旋風を巻き起こすべく埼玉栄を牽引する。







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