日本レスリング協会公式サイト
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2019.03.31

【2019年全国高校選抜大会・特集】入場行進は廃止の一方、電光掲示板の導入やネット中継など大会のグレードアップへ努力

入場行進が廃止され、整列からスタートした開会式

 昨年の大会は旧ルールの前日計量だったため、当日計量は初めてとなる全国高校選抜大会。“アスリート・ファースト”の観点から、開会式の入場行進が廃止された。

 全国高体連レスリング専門部の副理事長でもある原喜彦・県協会統括委員長は「開会式の入場行進は大会を盛り上げるのに重要なことだが、日程を考えるとやむをえない」と苦渋の決断だったことを説明する。午前7時半~8時にメディカルチェックと計量を行い、開会式は昨年より30分繰り下げて9時半にしたが、それでも計量終了から1時間半。体力回復を考えると、入場行進はカットせざるをえなかったという。

 これまで入場行進を含めた開会式は40~45分間かかっていた。今回は20分。減量で体力を落としている選手を40分以上も緊張状態にさせておくのは酷で、この判断は当然か。優勝した日体大柏(千葉)の森下史崇コーチは「この形でいいと思います」と“歓迎”した。

【上】昨年までの得点掲示板、【下】今大会から導入された電光掲示板

 その代わりというわけではないが、マットサイドには、昨年までの“めくる得点板”ではなく、50インチの電光掲示板が各2台導入され、大会のグレードアップをはかった。専門部の沖山功審判委員長が「ブロック大会以上」の導入を勧めていたが、予算の関係もあってなかなか実現できなかった。

 今回、専門部と日本協会の尽力により、全日本選手権で使用している電光掲示板をレンタル。昨年までの光景が消えた。電光掲示板導入によって、闘っている選手の名前が観客席からもはっきり分かるようになり、これまで3人必要だった「タイマー・スコア」係の補助員が1人で済むことなど大会の“スリム化”にも役立っている。

 千葉裕司理事長は「めまぐるしくポイントを取り合う試合の場合、(手作業による)得点のめくりが追いつかないこともあった。電光掲示板はすぐに表示されるので、選手が戸惑うことも少なくなる。観客席から(スコア、タイムが)はっきり分かるようになって、いいことです」と話した。

 現段階ではチャレンジの際のビデオ再生と連動していないが、「まず導入ということで設置した。いずれ連動させ、多くの人がチャレンジの時のシーンを見られるようにしたい」(沖山審判委員長)という。

審判・補助員の足下をボードで覆う

 大会のグレードアップとして、昨年からマットサイドの審判員・補助員のテーブルをボードで覆い(右写真)、足下が見えないようにしたが、今年からこれを進行・記録席にも導入した。目と神経はマット上の選手を真剣に追い、パソコンに集中していても、足下には神経が行き届かず、ともするとだらしない光景が目に入ることもある。それがなくなり、大会の神聖度がアップした感はある。

 原統括委員長は「全日本選手権を見てレスリングに興味を持った人が会場に来た時、(得点板の)クラシックなやり方や、役員のだらしない格好を見ると、『え?』と思われかねない。グレードの高い大会にすることが、レスリングの普及につながる」と話す。

 大会の第2日と最終日は、4面中2面マットでネット中継を導入。全試合の半分を終日配信して、リアルタイムで全国へ届ける試みを実施した。学校対抗戦で7人がそろわないチームも多いなど、普及への努力がこれまで以上に求められる中、新潟県協会と連携して様々な試みを行った高体連の努力が見られた大会だった。







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