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2019.08.25

【2019年全日本学生選手権・特集】諏訪間新之亮(国士舘大)が同門対決制して1年生王者へ

 OBの奥井眞生(自衛隊)が世界選手権の代表権を取り、3年生の阿部敏弥が世界ジュニア選手権で優勝-。復活の足音が聞こえ始めている国士舘大から、また一人、殊勲の優勝を遂げた若手選手が現れた。

1年生王者に輝いた諏訪間新之亮(国士舘大)=撮影・矢吹建夫

 全日本学生選手権の男子フリースタイル70kg級で、1年生の諏訪間新之亮(佐賀・鳥栖工高卒)が優勝。決勝は大学の先輩、原口伸にラスト10秒で逆転勝ちするという粘りの勝利。昨年の世界カデット選手権71kg級3位の実績とともに、将来の飛躍を感じさせてくれる結果と内容だった。

 諏訪間は「1年生チャンピオンは、あまり意識はしていなかったです。でも、優勝はうれしい」と第一声。決勝の相手が大学の先輩となったが、「練習ではいつもバチバチやっています。マットに立てば先輩後輩は関係ない。負けたくないという気持ちがありました」と話し、遠慮なくぶつかっていった。

 試合は1-0とリードして試合が進み、第2ピリオドの途中で1-1へ。さらにアクティブタイムで1点を取られ、1-2となった直後にタックルを決め、3-2と逆転した。最後の場面は「やるしかなかった。負けてもいいから思い切っていきました。技の数があるわけではないので、どんな技でもいいから取りにいきました」と振り返った。

 奥井、阿部という大学の先輩が作ったいいムードが追い風になったのは間違いなく、それは否定しなかった。チームとしても勢いがあるのだろう。国士舘大の選手同士が決勝を争ったのは、1995年大会130kg級の滝口徹-吉田清太郎以来、24年ぶりのこと。11月の全日本大学選手権へ向けて部内のレギュラー争いが激化すれば、さらに上昇ムードができてくるはずだ。

志賀晃次郎(拓大)が出ていても「勝つつもりでいました」

 組み合わせでは、3回戦で世界選手権代表の志賀晃次郎(拓大)と当たる予定だった。志賀が世界選手権に備えて棄権することは事前に伝わっており、「ならば絶対に優勝」という気持ちがあったという。「出てきても、勝つつもりではいましたけど」と付け加えるあたりは、負けん気も十分。

ラスト10秒を切り、3-2と逆転した諏訪間新之亮=同

 反対側のブロックからは、米澤凌(早大)が勝ち上がってくることも予想していた。今年4月のJOC杯では準決勝で負けている相手。6月の全日本選抜選手権ではリベンジしたが、キッズ時代からの通算成績では「負け越しています」とのことで、実現していたら、どうなったか。準決勝の鈴木歩夢(早大)戦も2-1という接戦での勝利だった。

 何よりも、大本命の志賀がいない中でのチャンピオンでは、学生王者ではあっても学生のナンバーワンとは言えまい。優勝したとはいえ、学生間にも強敵は多く、「このまま、同じ練習をしていては変わらない。練習レベルを上げて、何段階も上に上がらないとならないです」とも話す。この優勝は「通過点です。まだチャレンジャーです」という言葉に実感がこもっていた。

 国士舘大は1976年モントリオール・オリンピックで両スタイル6人の代表選手を輩出し、その後も日体大と学生の雄を争っていた。低迷したあと、2014年の東日本学生リーグ戦で16年ぶりに2位に躍進し、翌年も3位となって復活の兆しはあった。その勢いは、残念ながら続かなかったが、世界選手権代表がいて、世界ジュニア・チャンピオンがいて、1年生チャンピオンが生まれた現在の状況は、その時以上の上昇気流。

 そのムードに乗って、1年生王者が、学生二冠王者を目指す!







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