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2019.08.28

【2019年全日本学生選手権・特集】国際舞台でも通用する実力で1年生チャンピオンへ…女子53kg級・今井佑海(日大)

(文=布施鋼治)

1年生で学生チャンピオンに輝いた2年連続インターハイ・チャンピオンの今井佑海(日大)=撮影・矢吹建夫

 「優勝を狙っていました。優勝しかないと思っていました」

 8月21日、東京・駒沢体育館で行なわれた全日本学生選手権・第2日。8選手が参加した女子53㎏級では日大1年生の今井佑海が優勝した。「ポイントを取られる場面も多かったけど、私は攻めるレスリングが得意。その分、相手以上に攻め切ることができたのが勝因だと思います」

 京都・海洋高時代は2年連続インターハイで優勝しているが、その時は「勢いとパワーが武器だった」と振り返る。「高校時代は他の選手よりパワーがあると自負していた。勢いで取ることがほとんどだった。大学に進んだら、高校時代に通用した戦法はほとんど通用しない。技を磨かないと、ポイントにつなげることができない」

 とはいえ、すでに今年2月の「クリッパン女子国際大会」(スウェーデン)では優勝。昨年12月の全日本選手権では3位とシニアの大会でも実績を残しつつある。

 「海外では(自分の手の内が知られていない分)通用しているんじゃないか、と思う時があります。対照的に日本だったら、やることがばれている。これからは日本でも勝てなかったら、海外でも勝てないと思います」

姉について小学校1年生からレスリング教室に通う

 レスリングを始めたきっかけは、日本三景のひとつ、天橋立がある京都府宮津市で母親が2歳上の姉・海優に「レスリングをやらせたい」と思ったことだった。「最初は網野まで連れていこうと思ったらしいけど、そうした矢先に近くにレスリング教室ができた。お姉ちゃんも行くので、小1だった私もついて行ったことが始まりです」

追い上げられた決勝だが、最後は振り切った=同

 その後は姉とともにレスリング道まっしぐら。思春期に差しかかった中学進学の折り、今井は「普通の女の子になりたい」と願い、「レスリングを辞めたい」と思ったが、母親の一言が踏みとどまらせた。

 「今まで自分が勝ってきた人が世界大会で優勝しても、『自分の方が強かったのに』とか言わないのなら辞めてもいいわよ」

 現在となっては母の説得に感謝している。「レスリングを続けることができたから、海外にも行ける。続けて本当によかったです」。十八番のハイクラッチを武器に、今年12月の全日本では決勝進出を目指す。

「今まで(国内の大きなシニアの大会では)3位までしかいったことがない。最後まで諦めず、勝ちにこだわれるような選手になりたい」
 
 エキゾチックな顔だちから、異国の血が混じっていると思われがちだが、今井は「私は純粋な日本人」と笑い飛ばす。現在、自衛隊体育学校でレスリングを続ける姉・海優も、昨年の全日本選手権62㎏級で3位入賞と上位に食い込んだ。川井姉妹や入江姉妹に続き、今井姉妹も世界に羽ばたくか。







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