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2019.11.20

【2019年女子ワールドカップ・特集】ライバルを破った中国選手を撃破! 全日本選手権へ挑む!…50kg級・須﨑優衣(早大)

(文=布施鋼治、撮影=矢吹建夫)

“トップバッター”としてチームに勢いをつけた須﨑優衣(早大)

 「決勝は、自分がやってきたことをやり切ることができたので、団体戦で果たすべき役割をきっちりと果たせたと思います」

 11月16日から2日間に渡って千葉・成田市中台運動公園体育館で行なわれた2019年女子ワールドカップ最終日。米国との優勝決定戦のトップバッターとして、パンアメリカン王者ホィットニー・コンダー(米国)を10-0のテクニカルフォールで下した50㎏級の須﨑優衣(早大)は、笑顔とともに試合を振り返った。

 須﨑の完勝が勢いとなった日本チームは、米国チームを相手に7-3と大差をつけ勝利。5大会連続、通算11度目の優勝を飾った。

 須﨑にとってキーポイントとなったのは、第1日の第3セッションで行なわれたスン・ヤナン(孫亜楠=中国)との一戦だろう。スンは今年9月の世界選手権(カザフスタン)3回戦で入江ゆき(自衛隊)にがぶり返しやバック投げなどを決め、大量得点を奪って勝利したことは記憶に新しい。

優勝決定戦の米国戦は快勝

 須﨑は、2年前のワールドカップ(ロシア)でスンから勝利を収めているとはいえ、それからの月日の流れを考えたら、前戦は参考程度にしかならない。須﨑は大会前から入江を破った中国選手の存在を意識していたと言う。

 「やっぱりスン選手は強いし、入江選手にも勝っている。自分でも意識して『闘いたい』と思っていたので、そうすることができてよかった」

 第1ピリオド、須﨑はアクティビティ-・タイムで1点を先制したが、終了間際、スンにがぶり返しを決められ2点を返されてしまった。一瞬、入江-スンが脳裏をよぎった。しかし第2ピリオドになると、須﨑はニアフォールに追い込んで3-2と逆転。そのまま逃げ切った。

今年7月、オリンピックへの道は消えかかった

 スン戦の直後、須﨑は意外なことを打ち明けた。「この試合は勇気を持って闘おうと思っていました。勇気という言葉があったからこそ、最後は取りにいけた」

勝負となった孫亜楠(中国)戦、第2ピリオドに逆転勝ち

 今年7月の世界選手権代表決定プレーオフで入江に敗れた直後、須﨑はどん底を味わった。その時点で東京オリンピックに出場できる可能性は0.01%程度しか感じることができなかった。しかし、世界選手権3回戦で入江はスンに敗北。5位以内に入れなかったため、東京オリンピック出場枠を取ることができなかった。

 50㎏級の代表選出は振り出しに。今年12月の全日本選手権優勝者が来年3月のオリンピック・アジア予選、あるいは世界最終予選に挑むことになる。須﨑は「全日本はオリンピックに向けて(国内)最後の大会になると思う」と語気を強めた。

 「しっかり全てのギアを上げ、最高の状態で全日本に挑めるようにしたい」。持ち味の攻めるレスリングで、ラストチャンスの第一関門を突破できるか。







2023年世界選手権/激戦の跡
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