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2019.12.06

グレコローマンが除外され、新たにビーチ8階級を実施…2022年ユース・オリンピック(セネガル)

いずれオリンピックで実施されるか、ビーチ・レスリング=2018年全日本ビーチ大会

 国際オリンピック委員会(IOC)は12月3日にスイス・ローザンヌで行った理事会で、2022年(期日未定)にセネガル・ダカールで開催する第4回ユース・オリンピックの実施競技・種目を決めた。レスリングでは第1回大会から行われていた男子グレコローマンが除外され、新たにビーチレスリングが実施されることになった。

 男子フリースタイルと女子は各5階級で、1階級が10選手(計100選手)。ビーチは男女各4階級で、1階級が10選手(計80選手)。男女同数の合計180選手が参加する。

 2010年のシンガポール大会で始まったユース・オリンピックは、同大会は男子90選手(2スタイル各5階級に各9選手)、女子28選手(4階級に各7選手)が参加。2014年の第2回南京大会は男子80選手(2スタイル各5階級に各8選手)、女子32選手(4階級に各8選手)と男女差を縮めた。

 2018年のブエノスアイレス大会では、IOCからの「男女同数」との要望を受け、目指したが、最終的には男子60選手(2スタイル各5階級に各6選手)、女子50選手(5階級に各10選手)で、同数とはならなかった。2022年大会は、グレコローマンを除外することで男女同数を実現する。IOCはウェブサイトで、ボクシング、体操、レスリングで男女同数が実現し、「史上初めて男女同数のオリンピック」と定義した。《IOC記事

 同大会には、東京オリンピックの追加競技として実施される空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンのほか、2024年パリ大会で採用見通しのブレイクダンスも初実施。ビーチ・レスリングも、これらの競技と同様、「若者向けのスポーツの採用」と位置づけている。

2024年パリ・オリンピックでの実施スタイルは?

 IOCは男女平等の理念の実現を目指しており、レスリングやボクシングなど男女差のある競技に是正を求めている。東京オリンピックで男女の選手数が同数でないのは、体操、水泳(以上、女子の方が多い)、陸上、自転車、サッカー、レスリング、ボクシングの7競技。レスリングは男子192選手、女子96選手で、ボクシングに次いで女子の比率が低い。《関連記事

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 IOCが求めているのは「男女同選手数」であって、「男女同一種目」ではない。2022年ユース・オリンピックでも、陸上や体操で男女別の種目がある(例:体操競技の「新体操」は女子のみの実施で、体操競技としては男女とも108選手)。

 グレコローマン除外の流れが2024年パリ大会に影響するかどうかは不明だが、15年以上前から「男子のみ2スタイル」という状況の是正を求められているのは事実。世界レスリング連盟(UWW)のネナド・ラロビッチ会長は、2015年世界選手権の際の記者会見で、女子のグレコローマン導入には否定的で、代わるべく種目としてビーチを挙げていた。

 いずれにせよ、IOCの理念の実現に協力し、オリンピック競技としてのレスリングを守るため、英断を迫られる時が近づいているようだ。







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