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2019.12.24

【2019年全日本選手権・特集】優勝選手の声(女子)

(2019年12月19~22日、駒沢体育館/取材=布施鋼治、松本一葉、岡田静穂、松澤勇人)


(撮影=矢吹建夫)

 ■女子50kg級・須﨑優衣(早大=世界選手権代表の入江ゆきに競り勝つ)「一瞬一瞬を大切し、勇気を持って攻めようという強い気持ちで挑みました。(2-0から)1点差に追い上げられましたが、落ち着いて、私は絶対勝つんだ、と焦ることなく強い気持ちで闘い抜くことができました。アジア予選で絶対に優勝して、東京オリンピックの代表になりたいと思います。日本代表としての責任を持って、必ず代表権を取れるように、また1から頑張っていきます。

 東京オリンピックを目指す中で、順調に勝ち続けられればよかったのですけど、負けたり、けがをしたり…。プレーオフであと一歩のところで負けてしまって苦しい道のりでした。周りの人が支えてくれたので、ここで勝つことができたのだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。自分が東京オリンピックで金メダルを取ることが(JOCエリートアカデミーの)吉村コーチの夢でもあるし、どんな時でも自分に金メダルを取ってもらうという気持ちを持って指導してもらってきました。オリンピックで金メダルを取って最高の恩返しをしたいです」


(撮影=保高幸子)

 ■女子53kg級・奥野春菜(至学館大=7月の55kg級世界選手権代表決定プレーオフで負けた入江ななみにリベンジして優勝)「優勝できたことはうれしいです。ずっと体調が悪くて、大会に出られるか分からなくて、練習も休んだりしていました。今回は出場できたことがよかったと思っているので、内容はあまり振り返らないで、前だけ見ていきます。出ると決めたのは2日前。いろんな人のおかげで出られたので、今は出場してよかったなって思っています。

 結果にはこだわらないで好きなようにやらせていただいたので、純粋に楽しく、取られたら取り返したい、とか、そんなことを考えながらやれました。それで最後にしっかり粘れたのかなと思います。次の目標は、まだ明確にはありませんが、できるようになりたいところを練習していきたいです」


 ■女子55kg級・東川加奈(至学館大=これまで2位、3位が多く、初のタイトル獲得)「正直、優勝できるとは思っていなかった。その中でも勝てたのは、チームの方たちが応援してくれて、頑張ろうって思ったことだと思います。相手が強いことを分かっていたので、気持ちは強く行こうって思ってました。(優勝した時は)一瞬、何が起こったか分からなかった。今は実感が湧いてきました。来年は明治杯(全日本選抜選手権)で優勝できるように頑張ります」


(撮影=保高幸子)

 ■女子57㎏級・南條早映(至学館大=決勝で同門・同学年の花井瑛絵を破り、3年ぶりに全日本制覇)「ホッとしています。東京オリンピックの予選(6月の全日本選抜選手権)で負けてオリンピック出場を逃し、そのあとは結構落ち込んで目標がなくなってしまいました。そのせいで頑張れない時期もあったけど、家族を始めたくさんの方々に支えてもらいました。

 2024年のパリ・オリンピックは絶対に自分が出場して、お世話になった人たちに恩返しをしたい。今大会は2024年に向けての再出発だと思っていたので、いいスタートを切れてよかったかなと思います。今回の表彰台を見てもらって分かると思いますが、57㎏級は全員が至学館大の選手です。これからも至学館大の中でも激しい争いがあると思います。そこで一歩抜け、来年の明治杯(全日本選抜選手権)で優勝できるように頑張りたい」


 ■女子59kg級・屶網さら(至学館大=世界選手権代表の稲垣柚香を破って初優勝)「ずっとけがをしていて、同級生たちが結果を残しているのに自分だけ取り残された気がしていました。先輩や同級生に支えられてここまで来られました。素直にうれしいです。今は東京オリンピックに内定している選手のパートナーをしていて、いつも辛いときに声をかけてもらっていて、それで頑張ろうと思いました。まだまだ強い選手はたくさんいるので、自分が一番上だとは思わず、一生懸命また頑張りたいと思います。来年はけがのないように、頑張りたいと思います」


(撮影=矢吹建夫)

 ■女子62kg級・石井亜海(東京・安部学院高=終了間際に逆転し、高校2年生で優勝)「この日のために自分のすべてをかけて練習してきました。自分が優勝するべきだとは思っていましたが、実際に優勝して、自分がしてきたことは無駄じゃなかったと思いました。頑張ってきたのはもちろんなんですけど、周りの支えてくれてる人たちへの感謝の気持ちがあります。

 今大会は、いろいろ考えたうえで、少しでも勝算の高い階級を選びました。見据えてるのは2024年のパリ・オリンピックです。これからは、高校生としてはインターハイですが、目の前の大会に向けて一つ一つ、その大会を頑張っていきたい。その中で、最終的にパリ・オリンピックを目指していければいいなと思います」


 ■女子65kg級・類家直美(至学館大=世界選手権代表の実力を発揮して2連覇)「絶対に勝つ、という気持ちで臨んだので、勝ててよかったです。『強くなった』と先輩方にも言われて自信になり、それが勝因かなって思います。決勝は途中で少し駄目になってしまったんですけど、インターバル時間に考えて立て直すことができました。(駄目になったというのは?)相手に取られないように守ってしまい、重い(スピードのない?)タックルばかりになってしまったことです。

 まだ強い人たちがいっぱいいるので、優勝したという実感はありません。もっと上に行けるように頑張ります。今年はけがが多くてあまり練習できなかった。(来年は)けがをせず、しっかり練習して、試合でもいい成績を残せるように頑張ります」


(撮影=矢吹建夫)

 ■女子68kg級・森川美和(日体大=準決勝で世界5位の土性沙羅、決勝で世界ジュニア選手権優勝の松雪成葉を破る)「優勝したことがなかったので、素直にうれしかったです。(決勝は)接戦になるかなとは思っていて、実際に接戦になりました。マットの中でしっかりテ-クダウンして勝ちたかったので、それが取れなかったのがよくなかったと思います。

 結果はよかったですが、内容はよくなかったので、そういったところを、もっとよくしていかないといけないなと思いました。小さい頃から目標にしていた東京オリンピックが近づいたので、ここまで来たからには、それをしっかり自分の力でつかみ取って、自分がオリンピックに行くという気持ちで挑みたいです」


(撮影=矢吹建夫)

 ■女子72kg級・進藤芽伊(日体大=三者リーグ戦を勝ち抜き、全日本選抜選手権に続く優勝)「今年ラストの試合で、出場選手が少なかったんですけど、優勝できてよかったです。この階級は非オリンピック階級で、多くの選手が68kg級に落としている中、自分は72kg級でやっているんだから、絶対に勝たなきゃいけないって思っていました。プレッシャーには強くなくて、毎回緊張で辛い思いをしています。

 10月から試合が続いていたので、それを克服しようと思って、今大会に臨みました。けがが多くてずっと痛い思いをしているので、大会も出場するか悩みました。出なくていいかなって思ったりもしましたが、やっぱり出たいなって気持ちが強かった。まず非オリンピック階級での世界選手権の切符をしっかり取りたいです。」


 ■女子76kg級・松雪泰葉(至学館大=双子の妹・成葉に2年遅れで日本一)「やっと全日本選手権で優勝することができて、安心というか、よかったです。気持ちだけでは絶対に負けたくないと思ってやっていました。相手を追い込んで、相手に入らせるような動きがしっかりとできたところはよかったと思います。

 自分の階級にはオリンピック選手(皆川博恵)がいて、まだ勝てていない。自分が一番手だとは思っていないので、本当の一番手になれるように,これからまた頑張っていきたいです。(オリンピック出場の道が閉ざされて)正直、今もまだ悔しい気持ちはありますけど、ここで終わるつもりはない。2024年に向けてしっかり頑張っていきたいです。最終的には姉妹2人でオリンピックに出れたらいいなと思います」







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