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2019.12.27

【2019年全日本選手権・特集】2024年に向けての再出発を優勝で飾る…女子57kg級・南條早映(至学館大)


(文=布施鋼治、撮影=保高幸子)

3年ぶりに日本一に輝いた南條早映

 昨年から今夏にかけて、会場のみならず世間を熱く沸かせた川井梨紗子と伊調馨は不出場となった女子57㎏級は、ジュニア&U23世界チャンピオンの南條早映(至学館大)が2016年の55㎏級に続き、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 今大会の南條は安定感が抜群だった。1回戦、準決勝とも10-0のテクニカルフォールで勝ち進み、決勝は同門で同学年の花井瑛絵を4-0で切って落とした。南條は「もう一方のブロックからは花井選手が勝ち上がってくると予想していました」と振り返る。

 「油断できない選手だけど、私は相手を意識するより、自分が練習してきたことを自信を持ってやろうと思い、それを実践しました」
 
 今回はとくに攻めるレスリングを意識して、マットに上がったという。「失点を恐れず、取りに行く。そういう練習をしていました」

 南條にとっては今大会が2019年の闘い納め。今年の闘いを振り返ってみれば、3位に終わった全日本選抜選手権以外、すべてに優勝したことになる。その件について水を向けると、南條は「そっか」と思い出したかのように話し始めた。

 「特に意識はしていなかった。ただ、目の前の試合にひとつひとつ挑んだ結果が今回の優勝につながったんだと思います」

ベスト4が全員至学館! 激しい競争が待っている

 昨年の全日本選手権から今年6月の全日本選抜選手権まで、女子57㎏級は川井梨紗子と伊調馨による熾烈な代表争いに引っ張られる形で盛り上がった。そうした中、南條は全日本選手権では川井と伊調と同じ予選リーグに入り予選敗退。

同門の花井瑛絵を破った南條(左)だが、周囲は敵ばかりの状況

 続く全日本選抜では川井と同じ予選リーグに入り、2位で決勝トーナメントに進出した。しかし、準決勝で再び伊調に敗れた。その結果、川井にも伊調にも2戦2敗。東京オリンピック出場が途絶えた時点で、南條は目標を見失いかけた。

 「練習から離れたいと思った時期もありました。でも、そんなことをしたら応援してくれる人たちに申し訳ないと思いました。自分でも『頑張れない自分はイヤだな』と思いながら、『練習はやらなければいけない』と思っていました。以前ほど目標に向かって頑張るということができなくても、休まずにやっているだけでもいいかなと」

 それでなくても、至学館内での争いは熾烈。競争社会で日々もまれることによって、再びモチベーションを高めていったのだろうか。いみじくも南條は言う。「今回57㎏級で入賞したのは全員至学館。みんなと同じ練習をしているだけでは勝ち抜けない。自分で工夫することが大事だと思っています」

 2024年パリ・オリンピックに照準を合わせたことも気持ちを切り換えるきっかけになった。「パリには自分が出場して、お世話になった人たちに恩返ししたい。そのためにも今大会は2024年に向けての再出発となる闘いだととらえていました。いい再スタートが切れてよかったと思います」

 パリ大会の時、南條は25歳になっている。5年後の自分を想像することができるか、と聞くと、南條は首をかしげた。「今はそんなに想像できない。目の前のことで手いっぱいです」

 一歩一歩、着実に。2020年の南條はどこまで強くなれるのか。








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