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2020.10.22

全日本女子チームが約3ヶ月ぶりに合宿スタート、マスク着用でマットワーク

(撮影=保高幸子)

約3ヶ月ぶりに集合した全日本女子チーム

 オリンピック代表内定選手を含む全日本女子チームが10月21日、東京・味の素トレーニングセンターで7月上旬以来、約3ヶ月ぶりに合宿をスタート。新型コロナウィルス感染防止の意味を含め、レスリング用のマスクを着用して汗を流した。

 練習前、西口茂樹・強化本部長は「オリンピックは必ずやる、という情報が入っている。しっかり強化し、東京オリンピックに向けて頑張ろう」と選手を鼓舞。

 笹山秀雄・女子強化委員長(自衛隊)は「(合宿が)3ヶ月も空くと、以前にやった、という感覚がないですね」と話し、今回があらためて活動の“再開”という気持ち。選手のコンディションが分からないので、合宿の序盤に様子を見て、状況次第で必要な負荷をかけていきたいと、久しぶりの合宿の練習指針を示した。

 マスク着用の練習は、高地トレーニングと同じ効果が期待でき、日本レスリング界は1968年メキシコ・オリンピックの前に高地対策として実施している。「感染防止のためが一番ですが、これで心肺機能が上がってくれれば、それもいいでしょう」と説明した。自身も練習したが、「いつもより苦しいのが早く来る」と感想を話した。

感染防止対策のため、マスクを着用しての練習。左から川井梨紗子、川井友香子(ともにジャパンビバレッジ)、土性沙羅(東新住建)

 現在、最も大変なことは、選手のモチベーションの維持。「オリンピックの開催がまだはっきりしていない中で、モチベーションを保つことは大変です。この状況下でも勝つための練習をするには、気持ちをしっかり持ってもらわないとならない。選手には、『オリンピックは必ずある』という思いを強く持ってくれることを望みたい」と、西口本部長のあいさつに沿った方針を示した。

 今月12日に世界選手権(12月、セルビア)の開催が発表されたものの、最終決定は11月6日。宙ぶらりんの状態が続くが、国内では高校生と大学生の全国大会が開催され、復活へ向けて前進している感覚はある。「全日本選手権も開催されそう。世界選手権があれば、多くの選手のモチベーションが上がるでしょう」と期待した。

 世界選手権については、オリンピック代表内定選手、アジア予選出場、全日本選手権1位、同2位の順に希望を聞き、代表を決める予定。ただ、政府が決めている帰国後の2週間の自宅待機などを十分に考慮して出場を決めてもらうという。「帰ってきて、2週間チーム練習できないのは、プラスになるのかな、という気持ちもある」として、何が何でも出場を求めることはないようだ。

川井梨紗子、皆川博恵は世界選手権出場に前向き

 この日、世界レスリング連盟(UWW)のビデオインタビューを受け、世界の第一人者でもある57kg級の川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)は、マスク着用の練習を「違和感はありましたが、心肺機能の面ではいい練習かな、と思いました」と話す一方、「たくさんやるのは、きついですね」と苦笑い。

7月の合宿には参加しなかった向田真優(ジェイテクト)。2月以来の全日本チーム合流

 世界選手権については「参加したいです。コロナで危ないことは分かっていますが、オリンピックのことを考えると、2月から国際大会に出ていないので、オリンピック前にもう一回、(国際大会に)出ておきたい」と話した。

 76kg級の皆川博恵(クリナップ)は、マスク着用について「息苦しさはありましたが、感染予防対策としては仕方ないと思います。息苦しさはありましたが、これも仕方ないでしょう」と言う。

 世界選手権には出場の方向だが、春にひざの手術をしたので、その回復具合をもう少し見てから決めたい気持ちもある。「最悪、ぶっつけ本番でオリンピックということもあります。そうなっても、さほど不安はありませんが、(国際試合を)やっておきたいという気持ちはあります」と、ためらいより出場したい希望の方が上回っている様子。

 手術とリハビリのあと、9月下旬からマットワークを始め、当初は思った以上に動けたが、練習を積み重ねると足の踏み出しが遅くなっていることを感じたりしたと言う。「そうしたことの修正を意識し、練習していきたい」と話した。


▲川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)

▲皆川博恵(クリナップ)

▲土性沙羅(東新住建)

▲川井友香子(右=ジャパンビバレッジ)







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