日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2020.12.31

【2020年全日本選手権・特集】昨年は早生まれで出場できず! 今年は堂々たる“17歳チャンピオン”へ…女子62kg級・尾﨑野乃香(JWA/東京・帝京高)

(文=布施鋼治、撮影=矢吹建夫)

早生まれのため昨年は出場できず! 今年はにっこり笑顔の尾﨑野乃香(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)

 17歳での全日本初出場で初優勝だというのに、本人は至って謙虚だった。

 「女子62㎏級はオリンピック階級ですけど、(オリンピック代表内定の)川井友香子選手も今回は出場していない。日本のトップ選手がいないので、優勝したからといってどうこうというのはない」

 2020年天皇杯全日本選手権第2日(12月18日)。女子62㎏級は尾﨑野乃香(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)が初優勝を果たした。

 「今日は対戦相手のことは気にせず、自分のレスリングを貫こうと思いました。楽しく勝ちに行こうという思いでやっていました」

昨年の国体でシニアの優勝を成し遂げていた

 昨年は初めて出場したシニアの大会、国民体育大会で優勝。全日本選手権に出場する権利を得たが、「12月31日で17歳以上」という年齢制限に引っ掛かり、出場することができなかった。尾﨑は「早生まれということで悔しい思いをしました」と振り返る。

16歳で出場した昨年の国体で、シニア・デビュー戦を優勝で飾った

 「今回はコロナで練習できない期間もあったけど、自分を奮い立たせてやってこられて、よかった」

 尾﨑の本来のカテゴリーはカデット(16~17歳)。だが、シニアとの体力・技術的な差を感じさせることは一切なかった。

 「去年の国体で初めてシニアの選手と対戦することで、自分なりにかなり成長できたと思う。いまはカデットからジュニア(18~20歳)に成長しているところ。カデットよりジュニアの選手の方が強いと思うけど、(シニアの選手とも)何か違うということはなかったですね」

 その言葉に偽りはない。今回はエリートアカデミーで習った攻めるレスリングを貫いた。準決勝では昨年優勝で同い年の石井亜海(東京・安部学院高)を6-2で撃破。続く決勝では、昨年準優勝の小玉彩天奈(早大)を前に崩してからバックを奪うなどして5-0で下した。

とびっきりの笑顔と大人顔負けのフィジカルで2024年へ

 今年1月のクリッパン女子国際大会(スウェーデン)以来、約11ヶ月ぶりの実戦だったせいだろうか、1回戦の坂野結衣(警視庁)戦だけは硬い動きを見せていた。それでも、1点たりとも与えることなく、3-0で勝利を奪っている。

前年チャンピオンを破った準決勝に続き、前年2位との決勝も快勝

 尾﨑がJOCエリートアカデミーに入った時から手塩にかけて育てた吉村祥子コーチは「尾﨑は手足が長いので、遠いところからも飛び込める」と話す。「斜めからのタックルが得意です」

  出色はフィジカル面の充実ぶりだろう。「体は大きくなったので、力強さは増したと思う。以前から手足は長かったけど、ひょろ長い感じだった。コロナによるブランクがあったといえども、筋肉量は増したと思います」(吉村コーチ)

 とびっきりの笑顔と大人顔負けのフィジカル。来春には高校を卒業予定。驚異の17歳は2024年をしっかりと見据えている。







JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

サイト内検索


【報道】取材申請について
-------------

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。


アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNSの投稿は卑劣な行為です。
BIG、totoのご購入はこちら

SPORTS PHARMACIST

JADA HOMEPAGE

フェアプレイで日本を元気に