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2021.01.05

【新春・特別メッセージ】夢に向かって全力で取り組もう!(上)…永田克彦(WRESTLE-WIN)

本気で夢に向かっているときには、努力しているという感覚はない

 レスリング界の皆さん、新年あけましておめでとうございます。

 昨年はコロナ禍の中、キッズから社会人に至るまでどのチームも満足に練習できなかったことと思います。大変な状況はまだ続きます。こういうときにこそ気持ちをしっかり持ち、上を目指す気持ちをより強く作っていただきたいと思います。

 よく、「努力している」「練習はしっかりしている」と言う選手がいます。でも、本気で夢や目標に向かって進んでいるときは、本人からしたら当たりまえのことをしているだけであって、特に努力しているという感覚はないものなんです。当然、口に出すこともありません。

夢に向かって突き進んだ永田克彦さん=撮影・保高幸子

 2000年シドニー・オリンピックを目指していた時、出げいこ先のチームのコーチから「何で永田はそんなに頑張るの?」と言われて、驚いたことがありました。何が何でもオリンピックに行きたかったので、それに必要なことをしているだけであって、特にすごい努力をしている感覚はなかったのです。周りから見たら、練習への取り組み方の姿勢から内容まで、すごい迫力あるものだったんでしょうね。

 当時のエピソードとして、出げいこ先の選手とのスパーリングで試合さながらに白熱した瞬間がありました。やはりオリンピックを目指していた選手です。周りで見ていたコーチや選手達も全日本選手権の決勝戦ぐらいに盛り上がってきて、当然自分のチームの選手を応援するわけです。

 自分も必死でやっていますが、完全アウェーです。周りの声援があまりにもうるさくて、途中、周囲に向かって「うるせぇ!」と大声で怒鳴りつけてしまいました。

 怒鳴りつけられた選手やコーチは唖然として、一瞬その場はシーンと静まり返りました。出げいこで練習を受け入れてもらっているにもかかわらず、とんでもない話ですよね(笑)。振り返ると、それぐらい「勝ちたい! オリンピックに行きたい!」という思いが強かったのだと思います。闘争心が真っ赤に燃えていました。

あえて空気を読まずに突き進んでいった大学時代

 私が高校時代、千葉県の予選を勝ち抜けずにインターハイにも国体にも出ていないことは、何度か紹介されています。日体大に入学したときは、めちゃくちゃ弱くて、ひ弱だったから、一部の人からは「よくやるな」「真面目だな」など、弱い選手が努力する姿勢を嘲笑うような雰囲気がありました。

日体大時代の永田さん。上を目指して一途に努力を続けた=1994年全日本学生選手権

 1年生の夏の草津合宿で、地方から参加していたOBの先輩に「何で日体に入ったの?」と聞かれました。言外に「弱いのに、虎の穴の日体大に入ってくるなんて、どういうつもりなんだろう?」という雰囲気がありました。そのときは、内心で「強くなりたいから当たりまえのことなのに、この人は何を言ってくるんだ」と思いました。

 ふだんの練習では、1人で大学のトレーニングセンター行って体力づくりに取り組みました。全体練習が終わった後なので、遅い時間です。他の運動部の選手もいなく、たった1人でトレーニングに打ち込むことも多かったです。トレセンの管理をしていた大学の先生は、毎日一定の時間になるとトレセン内に学生がいないか確認に来ていました。

 管理の先生は、学生が誰もいないのを確認して点検、施錠して帰宅するわけです。私がトレーニングしているので帰るわけにいきません。そのうちに、「またお前かよ」「こっちは早く帰りたいのに」という目で見られていたのを思い出します。

1日24時間、レスリングを考える生活

 そのときは「強くなるために必要な身体作りに取り組んでいるから理解して下さい」という気持ちでした。その日やるべきトレーニングをしないと、永遠に人より秀でることはないと思い、あえて空気を読まず、堂々とその日の自分が決めたトレーニングをこなしていました。その先生からしたら、私はさぞかし迷惑な存在だったでしょう(笑)。

かつて記事で読んだ小幡洋次郎さんと同じオリンピック決勝のマットに上がる!=2000年9月

 このあたりの話は、日本男子で唯一オリンピック二連覇を果たした小幡洋次郎(旧姓上武)さんの逸話に、相通ずるものがあったかもしれませんね。

 当時の機関誌「月刊レスリング」でのインタビューであったのですが、小幡さんはアメリカ留学時代に、体育館の使用禁止の期間に窓ガラスを破って鍵を開けて中に入り、1人で練習していたそうです。「最初は守衛に注意されていたけど、そのうち『あいつはクレージーだからほうっておけ』と、見て見ぬふりされるようになった」という記事でした。

 小幡さんはそのインタビューで、オリンピックを目指すには「生活のすべてをレスリングに結びつけなければなりません」と話されています。私の場合も、シドニー・オリンピックを目指していたときは、1日24時間、オリンピックに行くためのことを考えて生活していました。

《続く》







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