日本レスリング協会公式サイト
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2021.01.07

米岡優利恵さん(千葉・柏クラブ~埼玉・埼玉栄高卒)が日本女性として初めて米国大学チームのコーチへ

 米国のプロビデンス大学でレスリングを続け、2019年の全米大学女子選手権で6位に入賞。オールアメリカに選ばれた米岡優利恵さんが、今年から同大学でアシスタントコーチを務めることになった。これまで、山本聖子(現姓ダルビッシュ)さんが米国ナショナルチームでコーチを務めたことはあるが、米国の大学でコーチを務める日本女性は初めて。

米国プロビデンス大でコーチを務めることになった米岡優利恵さん

 米岡さんは千葉・柏クラブでレスリングを初め、埼玉・埼玉栄高校では主将を務める活躍。2011年全国高校女子選手権では3位に入賞した。登坂絵莉選手らと同期生。ブランクのあと、英語をしっかり勉強して米国の大学に合格し、社会科学心理を専攻。レスリングを再開した(関連記事)。

 プロビデンス大3年生の2019年全米大学選手権116ポンド(52.6kg)級では6位に入賞(関連記事)。最終学年の昨年は優勝を目指したが、新型コロナウィルスの感染拡大で大会が中止となってしまい、残念な結果となってしまった。在学中の2017年には、デーブ・シュルツ国際大会に出場し、遠征して来た社会人選抜チームと対面している。

 昨春、大学を卒業。コーチングの勉強のため精神疾患や家庭問題などを抱えた児童施設で生活する子供達のカウンセラーをしたあと、アシスタントコーチとして契約。1月から活動する。米国のコーチは大学の職員で100パーセントの“プロ”。指導に専念する。

 コロナ禍のため、米国のスポーツ界でも先は見えない状況。まだ大会開催に関するアナウンスはされていない。それでも、すでに練習や対抗戦をしている大学もあり、同大学も1月から練習を再開予定。米岡さんは「コーチとして契約し、あらためてたくさんの方々に助けられて、今日この機会をいただいたのだなと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と話す。

2020年の三大大会のひとつ、ミズーリ・バレー・オープン大会=中央右が米岡さん

 誰かに助けを求めることができない性格のため、選手時代に摂食障害や過度のトレーニングによる深刻なバーンアウト(燃え尽き)症候群にかかったことがある。日本の両親のサポートで、助けを求める勇気と、自分自身を大切にすること、正しい知識を持つことの大切さを学んだと言う。「同じことで苦しむ選手がいたら、力になれれば、と思っています」と言う。

 米国の選手は、筋力があるせいか日本選手にはないダイナミックな技を仕掛ける選手が多いが、日本選手の持つハイレベルなテクニックに関心を持っている選手も少なくないそうだ。「勝つためならどんな手も使う!」というタイプの選手もいて、試合で腕に歯型がつくほど噛みつかれたり、気が立った選手から平手打ちを受けたりしたこともあったと振り返る。

 国民性なのか、自己主張が強く、はっきりものを言うのが普通で、意見が衝突するのは日常茶飯事とか。一方で、団体戦が主流でチーム力が必要とされ、家族のような一体感もあると言う。こうした選手をどう指導していくか。

 「自分が選手生活で経験したことや学んだ知識を伝えたい。毎日が勉強だとは思いますが、責任を持ってチャレンジしていきたい。コーチとして、選手達の成長を見るのは、とても楽しみです」と希望を話した。(写真はいずれも本人提供)

米国大学界で活躍していた米岡さん







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