(2021年4月18日、カザフスタン・アルマトイ / 聞き手=布施鋼治、撮影=保高幸子)
■男子フリースタイル61kg級3位・嶋江翔也(佐賀県協会)「1回戦を勝てば決勝にも行けた組み合わせ。負けてしまったけど3位決定戦進出が決まり、メダルを取って帰るつもりだった。勝つしかなかった。JOC杯(18日に中止が決定)に向けていい結果を持ち帰り、生徒(鳥栖工高の教え子)を勇気づけるつもりだった。試合前に『頑張ってくれ』というラインも何通か来て、勝つしかなかった。(初戦で負けたのは)技術的にまだまだということです。
3位決定戦は、試合前に湯元コーチから『先制点を取れば絶対に勝てる』と言われ、先に攻めてポイントを取りにいきました。最後は守ってしまいましたが、リードする展開に持ち込めたのが勝利につながったと思う。最後、逃げてしまって、そこは生徒のお手本にならないけど(苦笑)、前半にポイントを取ったところは見習ってほしいと思います。赴任して3年目。指導と自分の練習は大変だけど、自分が選んだ道。これからも生徒と一緒に練習していきたい」
■男子フリースタイル86kg級5位・石黒隼士(日大)「(世界王者の)ヤズダニにぼこられて、(3位決定戦は)集中できなかったというか、モチベーションの切り替えが全然できず、ふがいない試合をしてしまった。(相手のイラク選手は)一発を持っている選手ということは知っていた。早く終わらせようという気持ちが裏目に出てしまった。相手が強かったというより、自分のミス。
ヤズダニはめちゃめちゃ強かった。世界の壁は高いことを感じた。(西口本部長は「第1ピリオド、ヤズダニを落としてタックルを入らせにくくした」ことを評価していたが)できたのは、その場しのぎのことだけ。点も取れずに終わってしまって、課題しか残っていない。世界との距離を感じたかったのでヤズダニとやりたい気持ちは強かった。思った通りの強さでした。数年先には超えられるようにしたい。技術より、スタミナや組み手。組み手も技術ですね。自分の体を自分で支えることが全然できなかった。全体として最悪でした」