東京オリンピックのシード権争いは大きな変化なし…残るは6.8～13「ポーランド国際大会」
男子グレコローマンの第1シードで東京オリンピックに臨む文田健一郎（ミキハウス）
世界レスリング連盟（UWW）は4月20日、アジア選手権が終わっての東京オリンピックへ向けてのランキングを発表した。今年の大陸選手権は、基本的に東京オリンピックへ向けてのランキング（シード権）とは無関係だが、新型コロナウィルスのため昨年のアジア選手権へ出場しなかった中国、北朝鮮、トルクメニスタンのみ、特例でポイントが加わることになっていた。
中国と北朝鮮はアジア選手権には参加せず、トルクメニスタンは上位入賞がなかったので、これまでの成績にはほとんど影響しなかった。
オリンピックへ向けての残るランキング大会は6月8日（火）～13日（日）の「ポーランド国際大会」のみ。その階級の出場選手数にもよるが、最高で18点が加わるので、オリンピックのシード権に関しては、変動する階級もある。
日本選手では、男子グレコローマン60kg級の文田健一郎（ミキハウス）の第1シードが確定済み。女子57kg級の川井梨紗子（ジャパンビバレッジ）も2位に17点差をつけているので、第1シードとなる可能性が高い。
女子53kg級の向田真優（ジェイテクト）は現在2位だが、1位の北朝鮮が不参加を表明しているので、実質的に1位。だだ、3位のビネシュ・フォガト（インド）と1点差。フォガトは「ポーランド国際大会」への出場を表明しており、向田が出場しなければ逆転される可能性が高い。4位のエクアドル選手はまだ出場枠を手にしていないので、パン・キアンユ（龐倩玉＝中国）が繰り上がって第3シードあたりとなる場合もある。
女子62kg級は世界チャンピオンのアイスルー・チニベコワ（キルギス）の第1シードが確定。川井友香子（ジャパンビバレッジ）は現在4位だが、ウクライナから出場枠を獲得した選手が、現在3位にいるユリア・トカチとは別の選手。選手交代となれば川井が第3シードに浮上するので、チニベコワとは別のブロックになる。
日本選手が上位にいる階級のランキングは下記の通り。
【男子グレコローマン60kg級】
［1］文田健一郎（日本）78点
［2］Emelin, Sergey（ロシア）40点
［3］Kamal, Kerim Kazim（トルコ）28点
［4］Bakhramov, Islomjon（ウズベキスタン）28点
［5］Nejati, Alireza Ayat Ollah（イラン）25点
［6］Ainagulov, Meirambek（カザフスタン）25点
【男子フリースタイル65kg級】
［1］Rashidov, Gadshimurad（ロシア）60点
［2］Punia, Bajrang（インド）59点
［3］Niyazbekov, Daulet（カザフスタン）56点
［4］Muszukajev, Iszmail（ハンガリー）41点
［5］乙黒拓斗（日本）40点
［6］Ali, Haji Mohamad（バーレーン）28点
【女子53kg級】
［1］Pak, Yong-Mi（北朝鮮）60点
［2］向田真優（日本）56点
［3］Phogat, Vinesh（インド）55点
［4］Valverde Melendres, Luisa Elizabeth（エクアドル）50点
［5］Pang, Qianyu（中国）37点
［6］Prevolaraki, Maria（ギリシャ）32点
【女子57kg級】
［1］川井梨紗子（日本）78点
［2］Adekuoroye, Odunayo Folasade（ナイジェリア）61点
［3］Kurachkina, Irina（ベラルーシ）41点
［4］Rong, Ningning（中国）40点
［5］Rodrigues Penalber de Oliveira, Giullia（ブラジル）34点
［6］Simonyan, Marina（ロシア）32点
【女子62kg級】
［1］Tynybekova, Aisuluu A（キルギス）90点
［2］Yusein, Taybe Mustafa（ブルガリア）56点
［3］Tkach, Yulia（ウクライナ）50点
［4］川井友香子（日本）43点
［5］Miracle, Kayla-Colleen Kiyoko（米国）26点
［6］Cherdivara-Esanu, Mariana（モルドバ）26点
【女子76kg級】
［1］Gray, Adeline Maria（米国）76点
［2］皆川博恵（日本）58点
［3］Rotter Focken, Aline（ドイツ）53点
［4］Syzdykova, Elmira（カザフスタン）44点
［5］Zhou, Qian（中国）34点
［6］Wiebe, Erica Elizabeth（カナダ）30点
