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2021.06.04

【2021年明治杯全日本選抜選手権・特集】偉大な叔父からアドバイスを受け、アジア選手権の屈辱をはね返す…男子グレコローマン63kg級・清水賢亮(拓大)

 

(文=東京スポーツ新聞社・中村亜希子 / 撮影=矢吹建夫)

アジア選手権は不本意な結果に終わったが、世界選手権への道を切り開いた清水賢亮(拓大)

 2021年全日本選抜選手権の男子グレコローマン63kg級は、昨年末の全日本選手権2位の山田義起(エムアンドケイ)が優勝。その後に行われた世界選手権代表決定プレーオフでは、全日本選手権王者の清水賢亮(拓大)が山田を下し、初の世界選手権切符を手に入れた。

 清水にとっては、今大会で優勝すればプレーオフなしで世界選手権の代表に決まったはずだったが、エントリーミスで不参加へ。「大会の申し込みが遅れて出場できず、応援してくれた方に申し訳がなかった。めったにないチャンスをものにできて、よかった」と、安どの表情を見せた。

 大舞台で味わった悔しさを糧にした勝利だった。初出場のアジア選手権(4月、カザフスタン)は2回戦敗退。大事な大会を前に、左ひじに蜂窩織炎(ほうかしきえん=皮下組織で細菌が増殖して起こる皮膚病)を患い、2週間まともに練習をすることができなかった。

 病気になってしまったふがいなさや、自分の力を出し切れなかった悔しさ…。肩を落とす清水の前で、同門の後輩・塩谷優が堂々と決勝を制し、アジアの頂点に立った。

 「すごいな、と。自分が情けない気持ちでいっぱいになった。軽量級で結果が残せなかったのは自分だけ。帰ってからも気持ちを追い込んでしまって眠れなかった」。落ち込む清水の心に響いたのは、恩師と叔父の言葉だった。

強豪選手のデフェンスを研究、今秋、世界へ挑む

 拓大の部長だった西口茂樹・日本協会強化本部長からは、グラウンドの守りの弱さを改善するため「オリンピック世界最終予選で87kg級のセルビアの選手(ズラビ・ダツナシビリ)の防御がとてもうまい。見てみろ」と指示された。「しっかり見るようにしました。後輩にも返されるくらいでしたが、西口先生のアドバイスのおかげで、短期間でも上達しました」と実感。プレーオフで生かすことができた。

プレーオフに集中し、世界選手権出場権を手にした清水賢亮(拓大)

 叔父で、スピードスケートの1998年長野オリンピック金メダリスト・清水宏保氏から、病で練習ができないときに言われた「まだまだ若いから。これも経験だよ」の言葉は、気負いを解いてくれた。

 日本が誇る偉大なアスリートを「ヒロくん」と呼べる日本唯一の21歳は「叔父は世界で活躍している選手。学ぶことがすごく多い。普段のメニューから聞いて取り入れています。いい環境で育っているなと思う」と素直に吸収。肩の力が抜け、大事なプレーオフへ気持ちを立て直し臨めた。

 清水氏からは、世界選手権に向けて自分らしさを大事にする必要性を説かれた。「海外選手には特有の伸びがある。身体能力の異なる外国人ばかりを真似するのではなく、自分に合ったスタイルを練習することが大事だ」。今ではいたずらに模倣するだけではなく、自分に合った選手のいいところだけを吸収するよう心掛けている。 

 世界選手権の目標は「優勝です」と言い切る。「アジアで2回戦負けなら、世界では当然、下の方です。でも、だからこそ、初めから緊張せずに挑戦者の気持ちでいけると思っている」。

 今後の課題はスタンドでポイントを取る力を身につけること。貪欲なサラブレッドの世界デビューに注目だ。







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