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2021.06.07

【2021年明治杯全日本選抜選手権・特集】初の世界選手権へ向けて不安はなく、「ワクワクします」…女子53kg級・藤波朱理(三重・いなべ総合学園高)

 

(文=布施鋼治、撮影=矢吹建夫)

高校生で全日本の2大会を制した藤波朱理(三重・いなべ総合学園高)

 「いつも通り、いつも通り」

 自分にそう言い聞かせながら、際立った強さを見せつけたレスラーがいる。全日本選抜選手権の初日(5月27日)、女子53㎏級を制した藤波朱理(三重・いなべ総合学園高)だ。「おかげで、今回も冷静に闘うことができました」

 今回エントリーした中では唯一の高校生ながら、年齢やキャリアの差を感じさせることは一切なかった。初戦の与那嶺優里(釘宮整形外科リハビリクリニック)には10-0のテクニカルフォール勝ち。続く準決勝では、昨年の全日本選手権に続いて元世界チャンピオンの奥野春菜(自衛隊)と激突し、11-2の大差で勝利を収めた。

 結局、今大会での失点はこの2点だけだった。これも自ら差しに行ったところで逆に奪われたものだった。「自分のバランスが崩れたところで、うまいことバックに回られてしまいました」

 決勝では一昨年の世界選手権55㎏級で2位に輝いた入江ななみ(ミキハウス)と激突した。昨年12月の全日本選手権決勝と同一カード。前回は6-0で藤波が勝利を収めているが、今回は10-0とさらに点差を広げたうえで勝利した。この5ヶ月で成長した部分について聞かれると、藤波はタックルに入ってからの処置をあげた。

 「足をさわったら、すぐポイントにつなげることを意識して闘いました」

課題は、世界に通用するフィジカルを身につけること

 53㎏級で藤波は群を抜いて身長が高く、リーチも長い。そうした身体的なアドバンテージを活かし、触らせないで勝つ方程式を築き上げつつあるのか。「日頃の練習からさわらせないということは意識しています。足のステップなどの動きは、(相手より)先に先に。そうすることで、相手にさわらせずにタックルで攻めることができる」

初演から決勝まで、攻撃レスリングを貫いた

 すでに2024年パリ・オリンピックでの金メダル獲得を目標に置く。とはいえ、東京オリンピック後の階級区分は未定なので、先は読めない。藤波はまだ成長の過程にあるので、近い将来の階級アップを予想する向きもあるが、藤波は「今のところ減量は全然問題ない」と主張した。「階級変更がなければ、(このまま)53㎏級でいきたい」

 今大会で優勝したことで、10月にノルウェーで予定されている世界選手権への出場切符をつかんだ。藤波にとっては初のシニアの国際大会出場となるが、不安など一切ない。世界選手権に向けての展望を聞くと、「想像するだけでワクワク」と白い歯をこぼした。「年々女子レスリングの世界のレベルは上がってきている。その中でも『やっぱり藤波は強い』と思わせるために、もっと強くなりたい」

 世界選手権に向けての課題は、世界に通用するフィジカルを身につけることをあげた。「攻めのグラウンドをもっと極めたい」

 17歳の神童はどこまで強くなるのか。







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