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2021.06.09

【2021年明治杯全日本選抜選手権・特集】2位に泣いた兄妹の分まで! ライバル・鏡を破り初の世界選手権へ挑む…女子76kg級・松雪泰葉(至学館大)

 

(文=谷山美海、撮影=矢吹建夫)

宿敵にリベンジして全日本選抜選手権で優勝した松雪泰葉(至学館大)。勢いに乗ってプレーオフも制した

 「兄妹3人とも2位はちょっと…」

 全日本選抜選手権・最終日。女子76kg級の決勝で松雪泰葉(至学館大)が全日本選手権優勝の鏡優翔(東洋大)を破り、大会初優勝を決めた。勢いそのまま、プレーオフでも鏡を撃破し、自身初の世界選手権への出場を決めた。

 前日には妹の成葉(至学館大)が68kg級の決勝で敗れ、その前日には兄の泰成(レスターホールディングス)も男子フリースタイル86kg級決勝で黒星。ともに優勝に手をかけるも、表彰台のてっぺんには届かなかった。最終日、泰葉の決勝前に3人で集まり兄妹会議を決行。そこで誰からともなく出てきたのが、冒頭のセリフだった。

 双子の妹である成葉とは、成績面で比べられてしまうことが多かった。「器用で言われたことが何でもすぐできるのが成葉。自分の方がすごいところは一つもないです。今回、私が勝った要因は気持ちの面が大きいですかね」。

 21年間一緒に生活し、ずっと隣で切磋琢磨してきた2人。「嫌になることも多いのでは?」との記者の問いには、普通の姉妹と変わらない等身大の答えが返ってきた。「昔は嫌だと思っていましたが、今はもらったアドバイスも素直に聞けるようになりました(苦笑)」。

 「私一人だけでも優勝して、(兄妹への)いい刺激になれたらいいなと思っていたので、本当によかったです。天皇杯(全日本選手権)は成葉が優勝しましたが、兄妹そろっての優勝はまだできていないので、次は3人そろって優勝できるように頑張っていこうと思います」

パリ・オリンピック代表を争うライバル、鏡を「越えていかないといけない」

 全日本選手権での鏡との闘いは、4-1で試合を折り返すも、残り48秒から合計4点を奪われ、逆転負けを喫した。「前回の反省をふまえて、今回はどれだけ点差をつけてリードしていても最後まで攻め続けよう、自分のレスリングを貫き通そうと思っていました」。

決勝、プレーオフとも攻撃レスリングを貫いた松雪

 試合後のインタビューでは、鏡が大会初日の前日に右足首の靭帯3本を損傷していたことが判明した。「いつもとレスリング・スタイルが違ったので、きっとけがをしているんだろうな、とは思っていました。それでも気は抜けない相手でした」。鏡の強さを身をもって知る泰葉。100%での状態でないことには気づきながらも、最大限の敬意を払い、ありったけの力を持ってライバルにぶつかった。

 「(鏡は)パリ・オリンピックに向けて、絶対にまた闘わないといけない選手であり、勝っていかないといけない相手だと思っています。国内の76kg級では、一番意識する相手ですし、越えていかないといけない。どんな状況でも勝ちにいくのはもちろんですが、次の天皇杯(全日本選手権)では100%の力で来た鏡選手に、必ず勝たないといけないと思っています」。

 優勝にあと一歩届かなかった兄と妹。けがを押して全力で立ち向かってきた好敵手。周囲の思いを背負い、初の世界選手権の舞台に挑む。「何年か前(2018年)に成葉が出場しているので、やっと追いついたと思っています。成葉はメダルを取れませんでしたが、一つずつ勝ち進んで、結果的に金メダルが取れるように頑張りたいです」

 松雪兄妹で最初に世界選手権での優勝を手にするのは、泰葉か―。伊調姉妹、湯元兄弟、川井姉妹、乙黒兄弟に続き、世界を沸かせるのは、松雪兄妹かもしれない。







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