東京オリンピックの代表選手を含めた女子の全日本チームが6月16日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿をスタート。オリンピックのレスリング競技開幕を約1ヶ月半後に控え、追い込みの練習に入った。
笹山秀雄・女子強化委員長(自衛隊)は「けがのないようにしつつ、息をしっかり上げて、メリハリをつけて練習しよう」とあいさつ。オリンピックの中止を主張する声も根強い一方、国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ副会長が来日し、大会開催の最終段階に入ったという雰囲気も出てきた。チームにも「やる!」という雰囲気が出ていると言う。
同委員長は「何をやろうか、ではなく、今までやってきたことを信じてやるだけ」と、ここまで培ってきた実力を信じることを望む。4月に予定されていたアジア選手権(カザフスタン)への参加が中止となり、選手によっては昨年2月以降、国内外での試合を経験していない。試合感覚の欠如が気にかかるところだが、「それが多少はあっても、長年レスリングをやってきた選手ばかり。それほど心配することはないと思う」と言う。
外国選手の中には、かなり実戦をこなしている選手もいるが、コロナ禍の状況の中では「不安を持っているのは、誰も同じ」とし、“やってきたことを信じてやるだけ”という言葉を繰り返した。
「まだ強化の期間。自分の力を出し切ることを心がけていけば、成績はついてくる」と話し、残る期間の練習に全力を尽くす。23日まで行われる。(写真=チーム提供)