女子57kg級はワレリワ・コブロワ、男子グレコローマンは全員が世界王者経験者…東京オリンピック・ロシア代表

東京オリンピックのロシア女子代表選手＝ロシア協会ホームページより

　ロシア協会のホームページは7月1日、女子と男子グレコローマンの代表選手を発表。女子は出場枠を獲得した実績によらず選ばれている階級があった。男子グレコローマンは5選手とも世界チャンピオン経験者が選ばれた（87kg級のみ出場枠なし）。

　女子57kg級は、2016年リオデジャネイロ・オリンピック58kg級決勝で伊調馨と激闘を展開したワレリワ・コブロワが選ばれた。2017年世界選手権（フランス）でひざの十字靱帯を断裂する負傷で戦列を離れ、2020年9月に復帰。ロシア選手権59kg級で優勝したものの（関連記事）、今年4月の欧州選手権62kg級は5位、直近となる先月の「ポーランド女子国際大会」では57kg級で5位。

　この成績で、昨年12月の個人戦ワールドカップ3位、世界予選優勝のベロニカ・チュミコワを退けて代表になったのだから、よほど光るものがあったか、オリンピック銀メダルの実績を買われたもよう。

　50kg級は、2019年世界選手権3位のエカテリナ・ポレシュクではなく、2018・19年欧州選手権53kg級優勝のスタルビナ・オルシュシュ。今年4月の欧州選手権は55kg級で闘って優勝と実力はあるが、50kg級で国際大会に出場したことはなく、体重調整ができるのかどうか。

　76kg級は2019年世界選手権72kg級優勝のナタリア・ボロビエワで、2012年ロンドン大会72kg級以来のオリンピック優勝を狙う。

世界王者経験者がそろった男子グレコローマン・チーム＝同

　53kg級は2019年世界選手権55kg級3位のオルガ・ホロシャフツェワで、今年の欧州選手権と世界予選はともに53kg級で優勝。62kg級も世界予選優勝のリュボフ・オフチャロワが選ばれた。2019年世界選手権は59kg級で2位に入った選手。68kg級は欧州予選2位のハヌム・ベリエワ。2020年欧州選手権で優勝し，今年は2位だった。

　男子グレコローマンは、大方の予想通りの選出。注目されていた77kg級は、欧州予選で優勝して出場枠を取ったアレクサンダー・チェヒルキンが、2019年世界選手権72kg級優勝のアブイアジド・マンチアゴを退けて代表となった。

　女子と男子グレコローマンの代表は下記の通り。男子フリースタイルは6月24日に発表されている（関連記事）。

東京オリンピック・ロシア女子代表選手

▼50kg級　Orshush, Stalvira＝2018・19年欧州選手権53kg級優勝／2021年欧州選手権55kg級優勝

▼53kg級　Khoroshavtseva, Olga＝2019年世界選手権55kg級3位／2020年欧州選手権55kg級優勝

▼57kg級　Koblova-Zholobova, Valeria＝2016年リオデジャネイロ大会58kg級2位

▼62kg級　Ovcharova, Lyubov＝2019年世界選手権59kg級2位

▼68kg級　Velieva, Khanum＝2020年欧州選手権優勝

▼76kg級　Vorobieva, Natalya＝2012年ロンドン大会72kg級優勝／2019年世界選手権72kg級優勝

東京オリンピック・ロシア男子グレコローマン代表選手

▼60kg級　Emelin, Sergey＝2018年世界選手権優勝／2021年欧州選手権優勝

▼67kg級　Artyom Surkov＝2018年世界選手権優勝／2019年世界選手権2位

▼77kg級　Chekhirkin, Aleksander＝2018年世界選手権優勝／2019年欧州大会優勝

▼97kg級　Evloev, Musa＝2018・19年世界選手権優勝／2021年欧州選手権優勝

▼130kg級 Semenov, Sergey＝2018年世界選手権優勝／2020年個人戦ワールドカップ優勝