《第1シード》ビネシュ・フォガト(インド)、《第2シード》向田真優、《第3シード》ルイサ・バルベルデ・メレンドレス(エクアドル)、《第4シード》パン・キアンユ(中国=龐倩玉)
2019年世界選手権優勝のパク・ヨンミン(北朝鮮)は不出場。55kg級で2度世界一になっている同2位の向田真優、同3位のパン・キアンユ(中国=龐倩玉)とビネシュ・フォガト(インド)の争いとなるか。
向田とパン・キアンユは、コロナ禍前の2020年初めから実戦を経験していないのに対し、フォガトは今年2月の「ウクライナ国際大会」、3月の「マテオ・ペリコネ国際大会」(イタリア)、4月のアジア選手権、6月の「ポーランド女子トーナメント」に出場して、いずれも優勝。それ以前にもコロナ禍のインドを脱出してハンガリーとポーランドで練習していた。
これらの経験を生かすことができるか。2018年アジア大会50kg級でインド女子初のチャンピオンとなったあと53kg級へアップ。3年の月日を経て、男女を通じてインド初のオリンピック・チャンピオンを目指す。
シードの関係で、向田はパン・キアンユとビネシュ・フォガトとは別ブロックだが、ノーシードの選手にも強豪がそろっているので、安心はできない。
欧州予選1位で勝ち上がってきたソフィア・マットソン(スウェーデン)は4度目のオリンピック。2016年リオデジャネイロ大会で初めてメダル(銅)を手にした。キャリアを生かして、それ以上のメダルを手にできるか。
同2位のバネサ・カラジンスカヤ(ベラルーシ)は、2012年世界選手権48kg級決勝で登坂絵莉、2017年世界選手権53kg級決勝で向田を破って、ともに世界一に輝いた“日本人キラー”。6月の「ヤシャ・ドク国際大会」(トルコ)優勝の勢いを持ち込めるか。
55kg級で活躍していた選手が多く参戦するのもこの階級の特徴。2019年世界選手権優勝のジャッカラ・ウィンチェスター(米国)、同3位のオルガ・ホロシャフツェワ(ロシア=世界予選1位)とボロルツヤ・バトオチル(モンゴル=アジア予選1位)、2018年世界選手権3位のリエンナ・デラカリダド・モンテロ・ヘレラ(キューバ)らが、体重調整を万全にして出場すれば優勝戦線に浮上する可能性も十分。
2020年アジア選手権で向田に逆転フォール勝ちしたタチアナ・アフメトワ(カザフスタン)が、ベテランの味を発揮して上位へ進出できるか。
Pang, Qian(龐倩玉=中国) | |||||
2019年 | アジア選手権 | ○ | 10-4 | ● | Pang, Qian(龐倩玉) |
2017年 | 女子ワールドカップ | ○ | 4-0 | ● | Pang, Qianyu(龐倩玉) |
2017年 | アジア選手権 | ○ | 2-0 | ● | Pang, Qianyu(龐倩玉) |
2015年 | クリッパン女子国際大会 | ○ | 8-4 | ● | Pang Qianyu(龐倩玉) |
Vinesh, Phogat(インド) | |||||
2020年 | アジア選手権 | ○ | 6-2 | ● | Vinesh, Phogat |
2019年 | 世界選手権 | ○ | 7-0 | ● | Vinesh, Phogat |
2019年 | アジア選手権 | ○ | Tフォール、4:08=10-0 | ● | Vinesh, Phogat |
Mattsson, Sofia Magdalena(スウェーデン) | |||||
2018年 | 世界選手権 | ○ | 6-4 | ● | Mattsson, Sofia Magdalena |
2016年 | クリッパン女子国際大会 | ● | 4-6 | ○ | Mattsson, Sofia Magdalena |
Kaladzinskaya, Vanesa(ベラルーシ) | |||||
2017年 | 世界選手権 | ● | 6-8 | ○ | Kaladzinskaya, Vanesa |
Khoroshavtseva, Olga(ロシア) | |||||
2015年 | ヤリギン国際大会 | ● | 3-8 | ○ | Khoroshavtseva, Olga |
Akhmetova Amanzhol, Tatyana(カザフスタン) | |||||
2020年 | アジア選手権 | ● | フォール、1:48=8-2 | ○ | Akhmetova Amanzhol, Tatyana |
2015年 | ヤリギン国際大会 | ○ | 12-2 | ● | Akhmetova Amanzhol, Tatyana |