2021年東京オリンピック最終日は8月7日、千葉・幕張メッセで男女3階級の敗者復活戦と決勝が行われ、女子50kg級の須﨑優衣(早大)と男子フリースタイル65kg級の乙黒拓斗(自衛隊)がそろって優勝した。
須﨑は48kg級で2016年リオデジャネイロ・オリンピック3位のスン・ヤナン(孫亜楠=中国)と対戦。テークダウンで2点を奪うと、アンクルホールドを連続で決め、一気に10-0と勝負を決めた。1回戦からの4試合をすべて無失点のテクニカルフォールで勝つ圧勝優勝。2017・18年の世界選手権に続く3度目の世界一に輝いた。
乙黒の相手は、61kg級で3度世界一になっているハジ・アリエフ(アゼルバイジャン)。第1ピリオドを2-2の相手有利で終え、第2ピリオド後半、もつれながらも2点をゲット。相手のチャレンジ失敗で5-2としてラスト14秒。防御に徹してしまってコーションを2度取られたものの、5-4で勝利。2018年世界選手権に続いて世界の最高峰に立った。
この日で全日程が終了。女子は2016年リオデジャネイロ大会と同じ4階級を制し、2004年アテネ大会から続いている金メダルの伝統を強固に守った。男子フリースタイルは、2012年ロンドン大会以来の優勝選手を輩出。合計5個の金メダルを取った。5個の金メダル獲得は、1964年東京大会(計16階級)以来の獲得数。
優勝選手の出身大学は、至学館大3選手(向田真優、川井梨紗子、川井友香子)、山梨学院大1選手(乙黒拓斗)、早大1選手(須﨑優衣=学生)で、JOCエリートアカデミー出身3選手(向田、須﨑、乙黒)が快挙を達成した。早大選手、および山梨学院大出身選手の優勝は初めて。
両選手の成績は下記の通り。
【65kg級】乙黒拓斗(自衛隊) 優勝=16選手出場
決 勝 ○[5-4]Aliev, Haji(アゼルバイジャン)
(以下、前日に実施)
準決勝 ○[3-2]Rashidov, Gadshimurad(ROC=ロシア・オリンピック委員会)
2回戦 ○[4-1]Muszukajev, Iszmail(ハンガリー)
1回戦 ○[6-3]Tumur-Ochir, Tulga(モンゴル)
【50kg級】須﨑優衣(早大) 優勝=16選手出場
決 勝 ○[Tフォール、1:36=10-0]Sun, Yanan(孫亜楠=中国)
(以下、前日に実施)
準決勝 ○[Tフォール、3:47=11-0]Stadnik, Mariya(アゼルバイジャン)
2回戦 ○[Tフォール、2:44=10-0]Yepez Guzman, Lucia Yamileth(エクアドル)
1回戦 ○[Tフォール、2:48=10-0]Tsogtochir, Namuuntsetseg(モンゴル)