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2021.08.11

【2021年東京オリンピック・特集】沖山功審判員(香川・香川中央高教)と小池邦徳審判員(奈良・天理教校学園高教)が参加

 

 2021年東京オリンピックには、2人の日本人審判員が参加した。2016年リオデジャネイロ大会にも参加した沖山功審判員(香川・香川中央高教)と2010年ユース・オリンピックに続く“オリンピック参加”となった小池邦徳審判員(奈良・天理教校学園高教)。何度かのセレクションを経て、自国開催のオリンピックのマットに立った。

期間中に誕生日を迎えた沖山功審判員

 沖山審判員は前回に続いて2度目の参加。「2回目ともなると、特別な緊張もなかったです。知っている日本人スタッフも多く、原先生(喜彦=全国高体連専門部理事長、スタッフで参加)ほか多くの人がいろいろ話しかけてくれ、リラックスできました。全日本選手権と同じような感覚でした」と余裕の声。

リオデジャネイロ大会に続く参加を果たした沖山功審判員

 リオデジャネイロ大会のときは、ファイナルの試合に指名されることがなく、それが心残りだった。今回は3位決定戦のレフェリーを2回することができ、5年越しの思いを実現できた大会でもあった。

 思い出になるのが、期間中の8月3日に誕生日を迎えたこと。試合後であっても祝杯をあげることはできない状況だが、会場では小池審判員が外国審判員に伝えてくれ、大勢の人から祝福の言葉をもらえたと言う。「いいタイミングでしたね」と話し、一生忘れることのない誕生日になった。

 世界レスリング連盟(UWW)の審判の定年にはまだ10年もあるので、2024年パリ大会への挑戦も可能だが、これについては「ないでしょう」と、あっさり否定。「一人の人間が何度も参加するものではない。多くの若い審判がオリンピック参加を目指して一生懸命に頑張っている。居座ってはいけないと思います」と話し、オリンピックは今回が最後の腹積もり。地位にしがみつかない美学を口にし、後進に奮起を求めた。

決勝戦に2度抜擢された小池邦徳審判員

男子グレコローマン87kg級の決勝を裁く小池邦徳審判員

 「絶対に楽しもう、と思って参加したんですよ」と話す小池審判員は、初日の第1試合からレフェリーに抜擢され、選手を含めた日本人の中で文田健一郎とともに最初にマットに立った。オリンピックであっても、やることは「強い選手が勝つ正しいレフェリング」と言う。その信念に「徹することができたと思います。緊張することもなく、しっかりこなせたと思っています」と振り返った。

 ただ、途中、他の審判から「顔が怖いぞ」とのアドバイスをもらったそうで、「少し緊張していたのかもしれないですね」と苦笑い。今回は無観客だったが、満員の観客の中でなら緊張の度合いも増すはずだし、声やホイッスルが選手にすんなりと伝わらないときもある。今回の無観客での経験をもとに、次回への飛躍につなげられるか。

 レフェリーとして女子69kg級と男子グレコローマン87kg級の決勝をさばいたほか、最終日に行われた“米国とロシアの頂上決戦”、カイル・スナイダー(米国)とアブデュラシド・サデュラエフ(ROC=ロシア・オリンピック委員会)の男子フリースタイル97kg級決勝戦のジャッジを務めた。

注目の米ロ決戦ではジャッジを務めた

 決勝戦は、他の試合に比べて多少の緊張はあったそうだが、「ぶれずにできたと思います」ときっぱり。“米ロ決戦”でのジャッジでは、レフェリーと呼吸を合わせ、サポートすることを心掛けたそうで、世界最高峰の闘いに携われたことに満足そう。

 4月のアジア予選から、家と職場を空けることが多かったが、「皆さんの理解があって、いい経験をさせてもらえました」と話し、選手と同じように周囲への感謝の言葉を繰り返した。

 







2023年世界選手権/激戦の跡
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