(2021年8月3~4日、千葉・幕張メッセ)
【男子グレコローマン87kg級・優勝】
ジャン・ベレニュク(Belenyuk, Zhan=ウクライナ)
1991年1月24日生まれ、30歳。ウクライナ人の母親とルワンダ人の父親の間に、キエフで生まれる。父はルワンダ内戦で死亡。9歳からレスリングを始め、2011年欧州ジュニア選手権で優勝、2012年欧州選手権3位など台頭。2014年に85kg級で欧州選手権を制し、世界選手権で優勝。翌2015年に世界一に輝いた。しかし、2016年リオデジャネイロ・オリンピックは決勝で敗れて銀メダル。
2018年から87kg級で闘い、世界選手権2位。2019年に欧州大会を制したあと、2度目の世界一へ。今年の欧州選手権はズラビ・ダツナシビリ(セルビア)に敗れて3位だったが、オリンピックでは1回戦で雪辱。決勝は2019年世界選手権決勝と同じ顔合わせとなり、勝利して金メダルを手にした。ウクライナ議会の最初の黒人議員でもある。
■ジャン・ベレニュクの話「オリンピックが延期され、ここまでの旅は困難の連続でした。コロナで理想的な練習はできませんでしたが、今日、夢がかないました。信じられません。明日の朝は笑顔で目覚めることができるでしょう。すべての試合で緊張とプレッシャーを感じました。ウクライナの多くの人から期待されていましたので。これは仕方がないことです。私はスポーツ心理学者です。その知識によって困難を乗り越え、試合に集中することができました。これからは国会議員の仕事に集中します」
《1回戦~決勝の成績》=result / トーナメント表
決 勝 ○[5-1]Loerincz, Viktor(ハンガリー)
準決勝 ○[7-1]Huklek, Ivan(クロアチア)
2回戦 ○[1-1]Sid Azara, Bachir(アルジェリア)
1回戦 ○[3-1]Datunashvili, Zurabi(セルビア)
【表彰式】
[2]Loerincz, Viktor(ハンガリー)
[3]Kudla, Denis Maksymilian(ドイツ)
[3]Datunashvili, Zurabi(セルビア)