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2021.10.06

【展望】日体大が王座を奪還し、V20を達成するか…10.9~10全日本大学グレコローマン選手権(大阪・泉佐野市)

 

昨年、12年ぶりの優勝を遂げた山梨学院大

 2021年全日本大学グレコローマン選手権は10月9日(土)~10日(日)、大阪・泉佐野市J:COM末広体育館で行われる。西日本での開催は大会史上初めて。昨年は重量3階級を制した山梨学院大が63.5点をマーク。同じ3階級優勝の拓大に10点差、5年連続20度目の優勝を狙った日体大を14点差で退け、12年ぶり2度目の優勝を遂げた。

 大学対抗得点と各階級の行方をさぐった。(優勝=12点、2位=9点、3位=6点、5位=3.5点、7位=2点、8位=1点)。大会は無観客で行われる。

(注)各大学のエントリー選手の今年7月までの成績をもとにした予想です。コロナ禍によるブランクや直前の負傷による実力ダウン等は勘案しておりません。


大学対抗得点・展望

《階級別エントリー選手》

 山梨学院大と拓大は、世界選手権出場のため昨年のチャンピオン2選手(山梨学院大・大津拓馬=97kg級、拓大・清水賢亮=60kg級)を欠き、日体大も今年の全日本選抜王者(松井謙=55kg級)が世界選手権に出場するので戦力減を余儀なくされる。その分、他の選手・大学にチャンスが出てくるわけで、伏兵選手の踏ん張り次第で優勝得点が下がり、大混戦となる。

2019年大会優勝の日体大。王座奪還、20度目の優勝を目指す

 最も多くの優勝が予想されるのが日体大。63kg級の小柴亮太池田龍斗、67kg級の曽我部京太郎、77kg級の日下尚、97kg級の仲里優力の4階級で優勝は逃したくない(12点×4=48点)。60・72・87・130kg級でも、最低3位には食い込みたいところ。最高のパフォーマンスを発揮できれば70点を超える戦力がある。

 拓大は、清水が不在でも55kg級でアジア王者の塩谷優、60kg級で竹下航生、130kg級で奥村総太の3階級で優勝の可能性を持つ強みがある(12点×3=36点)。67・72・97kg級を中心に、どこまで得点を上積みできるか。

 山梨学院大は、大津のほか、最重量級の守護神がいなくなったのは痛手だが、87kg級で山田修太郎が2階級にわたって3連覇を目指すほか、97kg級で谷崎匠に優勝の可能性がある。3年連続で優勝選手を輩出している専大も、60kg級の河名真偉斗、67kg級で吉永信太郎の2階級で優勝を期待。混戦となって優勝得点が下がり、優勝の目が出てくるか。


各階級展望

 【55kg級】

昨年1年生王者に輝き、今年はアジア王者に飛躍した塩谷優(拓大)

 昨年、1年生王者に輝いた塩谷優(拓大)が、4月のアジア選手権で日本男子最年少のアジア王者に輝いた。盤石の強さで2連覇を達成するか。昨年3位の岡本景虎(専大)、6月の東日本学生選手権2位の庄司秀(育英大)、同3位の内田創太郎(明大)、7月の西日本学生新人選手権優勝の二宮健斗(日本文理大)らが、その勢いを止めることができるか。

 昨年2位入賞者を出した立大(横田裕大=97kg級)から参加の坂本大悟は、2019年JOC杯カデットで勝ち、世界カデット選手権出場の経歴を持つ1年生。リーグ戦二部リーグ所属大学の選手でもやれることを証明したいところ。


 【60kg級】

昨年、1年生で63kg級を制した竹下航生(拓大)

 昨年優勝の清水賢亮(拓大)は世界選手権出場のため不参加。63kg級で1年生王者に輝いた竹下航生(拓大)がこの階級にエントリーし、2年連続優勝を目指す。本来はこの階級の選手。1階級上でも通じた強さで、昨年2位の河名真偉斗(専大)、同3位の稲葉海人(日体大)らを退けて、2階級制覇による2連覇を達成できるか。

 6月の東日本学生選手権優勝の松本健心(神奈川大)、2位の佐々木翼(山梨学院大)や、昨年63kg級2位の吉田大夢(中京学院大)、55kg級2位の加藤万豊(明大)、同3位の荒木瑞生(九州共立大)の階級変更選手が優勝争いにからめるか。


 【63kg級】

 昨年の1位と2位(竹下航生、吉田大夢)は階級を下げた。空いた座を狙う一番手は、6月の東日本学生選手権優勝の小柴亮太(日体大)か。同大学からは、同67kg級で優勝した池田龍斗もこの階級にエントリーしている。どちらが起用されても優勝候補の筆頭と言えよう。

 東日本学生選手権・春季新人戦優勝の大場哉音(中大)、同60kg級2位の三井潤(明大)、昨年の西日本学生選手権を制した田中春輝(九州共立大)らが、どこまで日体大代表の牙城に迫れるか。

 西日本からは田中の他、昨年の西日本学生新人戦優勝の笹川麗宮(日本文理大)、7月の西日本学生新人選手権優勝の濱口奏瑠(大体大)、同60kg級優勝の藤本蔵馬(中京学院大)らがエントリー。優勝争いに加われるか。


 【67kg級】

強烈ながぶり返しを武器に2連覇を目座す吉永信太郎(専大)

 昨年優勝の吉永信太郎(専大)が2年連続優勝へ挑む。昨年の決勝で見せた強烈ながぶり返しが今年もさく裂するか。対抗の一番手は、副でのエントリーだが、今年の全日本選抜選手権2位の曽我部京太郎(日体大)。昨年は1年生王者も期待されながら、7位に終わったが、2ヶ月後の全日本選手権では吉永を破っている。今年こそは栄冠をつかみたい。

 昨年63kg級3位の青柳善の輔(山梨学院大)、6月の東日本学生選手権・春季新人戦63kg級2位の萩原大和(拓大)、7月の西日本学生新人選手権優勝の飯田蓮(徳山大)らが優勝戦線に食い込めるか。


 【72kg級】

 昨年のチャンピオン(日下尚)は77kg級へアップし、本命不在の階級となった。同3位の稲葉洋人(青山学院大)、昨年の東日本学生秋季選手権3位の宮城海(日体大)、同67kg級優勝の浅沼竜(神奈川大)、6月の東日本学生春季選手権3位の佐々木航か、2019年東日本学生選手権・秋季新人戦67kg級優勝の小林大悟の拓大選手が優勝を争うか。

 1年生高校グレコローマン王者の実績を持つ西田衛人(専大)、昨年の西日本学生選手権67kg級優勝の前薗渓(大体大)の上位進出はあるか。


 【77kg級】

階級を上げて2連覇を目指す日下尚(日体大)

 昨年、72kg級を制した日下尚(日体大)が階級を上げて2年連続優勝を目指す。昨年の全日本選手権は結果が出なかったが、今年の全日本選抜選手権は2位と。階級アップの関門は乗り越えつつある。昨年2位の菅原魁一(日本文理大)、同3位の山倉孝介(早大)水口竣介(拓大)がこの階級にエントリーしている。“新参者”を返り討ちにできるか。

 6月の東日本学生春季選手権72kg級優勝の原田真吾(育英大)、今年の東日本学生選手権・春季新人戦優勝の今井仁聖(神奈川大)らが優勝争いに加われるか。


 【82kg級】

 本命なき階級と言える。2019年3位の谷口空良(青山学院大)、6月の東日本学生選手権2位の田中太陽(神奈川大)、東日本学生選手権・春季新人戦2位の大泉宗太郎(国士舘大)、同87kg級2位の玉岡颯斗(早大)、昨年の西日本学生新人選手権優勝の青山夢斗(徳山大)、今年の同優勝の梶浦敦規(天理大)ら、だれにでも優勝の可能性はある。


 【87kg級】

2階級に渡って3連覇を目指す山田修太郎(山梨学院大)

 昨年の決勝を争った山田修太郎(山梨学院大)神澤翔(青山学院大)がエントリー。決勝の再現なるか。山田は2019年にも82kg級で勝っており、3連覇を目指す。昨年は不振だった奈須川良太(神奈川大)は、今年の全日本選抜選手権で3位に躍進と地力をつけている。全日本学生選手権は2度優勝しているが、この大会は優勝がないので、最終学年を飾りたいところ。

 新人戦のグレコローマンで2階級制覇している宮本海渡(日体大)、6月の東日本学生選手権・春季新人戦優勝の目黒優太(国士舘大)、7月の西日本学生新人戦優勝の濱田浩暉(中京学院大)、フリースタイル中心の選手だが高校時代にグレコローマンの全国王者の経験がある井筒勇人(拓大)らが優勝戦線に浮上するか。


 【97kg級】

 昨年優勝の大津拓馬(山梨学院大)は世界選手権出場のため不出場。同大学からは2019年87kg級2位の谷崎匠(山梨学院大)がエントリーしている。5月の全日本選抜選手権87kg級でも2位の成績を残している。1階級上となるが、穴を埋められるか。昨年は7位と不振だった仲里優力(日体大)が、2019年学生王者の意地を見せるか。6月の全日本選抜選手権では2位となっており、地力は十分。

 昨年87kg級3位の吉村海里(国士舘大)、6月の東日本学生選手権・春季新人戦優勝の山本純大(拓大)、7月の西日本学生新人戦優勝の長友大生(中京学院大)らが、上位へ食い込めるか。


 【130kg級】

 昨年の全日本選手権3位の奥村総太(拓大)が一歩リードの状態か。4月にはアジア選手権出場のチャンスをもらい、その経験をどういかしているか。

 フリースタイルで学生王者の経験もある森右秀(中京学院大)、昨年の東日本学生選手権優勝の松岡太一(日体大)、6月の東日本学生春季選手権優勝の西村麻凜(国士舘大)、6月の東日本学生選手権・春季新人戦優勝の宮内勇真(神奈川大)らが迫れるか。







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