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2021.12.23

【2021年全日本選手権・特集】2人の4連覇戦士に刺激を受け「次のオリンピックが自分のピーク」…男子グレコローマン130kg級・園田新(ALSOK)

 

(文=東京スポーツ新聞社・中村亜希子/撮影=矢吹建夫)

男子で4人目となる大会8連覇を達成した園田新(ALSOK)

 2021年全日本選手権・男子グレコローマン130kg級決勝は、園田新(ALSOK)が母校の後輩である奥村総太(拓大)をテクニカルフォールで下して優勝。8連覇を達成した。園田は「後輩が強くなって、うれしい。最近は練習でも結構いい勝負ができている。僕のレベルアップにも協力してもらいつつ、本人も強くなっている」と、まず母校の後輩の成長に目を細めた。

 大会8連覇は、男子では史上4人目の快挙だ。ただし、目指す活躍の舞台は世界。「海外で勝たないと評価されない世界。勝ちたいし、勝つための努力はしないと。最近は新しいトレーニングも取り入れた。もっとレベルを上げたい」と表情を引き締めた。

 心強い存在なのが、妻で元カヌー日本代表選手の由萌さんだ。食事面のサポートはもちろん、トレーニング面でも頼りになる存在。「やってみたら?」と勧められたのがボート漕ぎ練習マシン「ローイングエルゴメーター」。

 2週間前に購入し、試したところ全身が鍛えられることがすぐ分かった。すでに筋肉隆々の全日本王者であっても、「背中の筋肉が発達してきた感じがある」と効果てきめんだという。

オリンピックV4のミハイン・ロペス(キューバ)に刺激を受ける

 「次のオリンピックが自分のピークだと思って頑張る」と、目標は2024年パリ・オリンピック。30歳で迎える夢舞台へ向け、大いに刺激を受けているのが、オリンピック4連覇の“怪物”たちだ。

決勝は、「強くなっている」という母校の後輩が相手。若手の追い上げが、園田の実力アップにもなっている

 目標だった東京オリンピック出場を逃し、地元開催となった4年に一度のスポーツの祭典をテレビで観戦した。同級は39歳の大ベテラン、ミハイン・ロペス(キューバ)が驚異の大会4連覇を達成した。あの霊長類最強の男アレクサンダー・カレリン(ロシア)を超える偉業。画面からオーラがあふれる最強の男は、年齢など感じさせない動きで、全4試合を無失点という安定した勝利で優勝した。

 園田は「強い勝ち方だった。もし、次も出たら勝ってしまうんじゃないかな。自分はロペス選手になれるとは思っていませんし、軽々しく『ロペスになりたい』とも言えません。でも、少しでも追いつけるよう頑張りたい」と、謙虚に、かつ自分に言い聞かせるように語った。

緊張をほぐしてくれるALSOKの先輩、伊調馨

第2セコンドに伊調馨がついてくれている

 もう一人は、身近でサポートを受ける大レジェンドだ。同じ所属の先輩、伊調馨は今大会も第2セコンドを務めた。決勝戦を前に緊張する園田に、「緊張するの?」と声をかけた伊調に、「しますよ。でも、オリンピック4連覇を達成した伊調さんの前で緊張するとか、失礼ですよね」と返すと、女王は「そんなことないよ、私だって緊張するんだよ」と、ニッコリ笑ったという。

 「会話をして、緊張をほぐしてくれました。伊調さんはいつも気を使ってくれる。タオルをきっちりたたんでくれるんですよ」(園田)。パリ・オリンピックに向け、日本代表の精神面を支えるアントラージュ・コーチに就任した最強女王に、今後も貴重なアドバイスをもらえるだろう。

 日本では圧倒的な存在に成長した園田。世界の舞台での大爆発へ、スポンジのようにすべてを吸収する。







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