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2022.01.10

ロシア・グレコローマンとインド・フリースタイルのトップ選手が合同練習

 

 国内のフリースタイルとグレコローマンのトップ選手が合同でマット練習することはよくあるが、違う国のトップ選手同士が練習することは、ほとんどなかったのではないか。

モスクワで合同練習するロマン・ブラソフ(ロシア=手前)とバジラン・プニア(インド=中央)=提供・UWW

 現在、2012・16年オリンピックの男子グレコローマン74・75kg級で優勝しているロマン・ブラソフ(ロシア)と、2018年アジア大会の男子フリースタイル65kg級を制しているバジラン・プニア(インド)がモスクワで合同練習を実施している。世界レスリング連盟(UWW)も異色の合同トレーニングを報じた。

 2018年世界選手権決勝で乙黒拓斗(現自衛隊)と激闘を展開したプニアは、昨年の東京オリンピック前にもロシア・ウラジカフカスで70kg級世界王者らと最終調整に励むなど、何度かのロシア遠征で実力をアップさせてきた。

 そのことを知っていたのか、ブラソフがプニアに合同練習を申し入れ、チャットでのやりとりのあと、プニアが12月28日にモスクワ入り。プニアはそのときの気持ちを「モスクワにいいフリースタイルの選手がいるのだろう」と思ったそうだが、到着してみるとそうではなく、ブラソフとのスパーリングを含めた合同練習が待っていた。

 スパーリングは、最初はブラソフがグレコローマン(下半身を使った攻撃や相手の下半身への攻撃はなし)、プニアはフリースタイルという“異スタイル対決”で実施し、そのあとそれぞれのスタイルで行う。最後はグラウンドと投げ技の攻防と続く。

「もっと早くここに来てトレーニングをやるべきだった」…バジラン・プニア

 プニアは「最初は、『スタイルが違うのに』と懐疑的だったが、すぐに正しい決断と思うようになった」と話す。

 「グリップは、フリースタイルでもグレコローマンでも、レスリングの重要な要素のひとつ。ブラソフのグリップ技術のいくつかは、初めて経験するものでした。グレコローマン選手はグリップに優れており、それを学びました。私のスタイルは上半身の攻防が中心ですので、ブラソフとの練習は私を強くしてくれます」

 
 
 
 
 
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 また、グレコローマンの強豪選手からのグラウンド攻撃の防御を学ぶことへの効果も実感し、「上半身のホールドからグラウンドのディフェンスまで、すべてを学びたいと思いました」と言う。

 グレコローマンは下半身の攻防のない闘いだが、攻防がないだけであって、下半身の体力こそが重要な要素とも言われる。グレコローマン選手の体力トレーニングにも取り組み、「素晴らしい経験です。もっと早くここに来てトレーニングをやるべきだった。何度でもここに来るつもりです」と、ロシアのグレコローマンを吸収して2024年パリ・オリンピックに向かう計画を話した。

 パリで3度目のオリンピック優勝を目指すブラソフは「一緒にトレーニングすることで、両方とも強くなる。プニアと練習してみて、彼が肉体的にどれほどよくトレーニングされていたかを知りました」と、アジアのトップ選手と肌を合わせたことで新たな発見があったもよう。「レスリングを愛し、心から勝ちたいと思う選手と一緒にトレーニングすることが重要です。マットの上で一緒に汗を流すことで、本当に親密になります」と続けた。

 両選手の合同練習は1月21日までの予定。その後、プニアは2月3日(木)~6日(日)にイタリア・ローマで行われるUWWランキング大会第1戦「マテオ・ペリコネ国際大会」に出場。ブラソフは2月3日(木)~7日(月)に予定されているロシア選手権に挑み、それぞれの2022年の大会出場をスタートさせる。







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