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2022.02.16

2024年パリ・オリンピックまでの道…赤石光生・強化本部長に聞く(中)

 

《上から続く》


――  9月に世界選手権(10~18日、セルビア・ベオグラード)とアジア大会(21~24日、中国・杭州)があります。それまでの中期計画は?

赤石 コロナの状況とは関係なく、年間計画は立てています。明治杯(全日本選抜選手権=6月16~19日)のあと、代表選手から「海外遠征で鍛えたい」という要望があれば、こたえたいと思いますが、派遣先の国のコロナ感染状況などのため海外に行けなくなったらどうするか、ということまで考えています。

東京オリンピックでは川井友香子のセコンドに就いた赤石光生・現強化本部長

―― 世界選手権とアジア大会の日程が極めて接近しています。両大会への出場はいかがでしょうか。

赤石 日本オリンピック委員会(JOC)から、外国から外国への移動はできない可能性が高いと伝えられています。セルビアから中国への移動ができないことを想定し、完全に2チームにすることになります。

―― セルビアから日本に戻り、すぐに中国へ行く、というわけには行かないですか。減量の少ない階級は、両大会への出場も可能かな、と思いましたが。

赤石 可能性的には低いです。確実なことが分からない以上、両大会に出場できる、とは考えてはならないでしょう。選手でない自分は両大会へ行くつもりでいますが、それが不可能なら、どちらかに絞らないとなりません。

―― アジア大会のエントリー締め切りが、コロナの影響でしょうか、今回はすごく早いと聞いています。

赤石 JOCによるエントリー締め切りは4月末で、明治杯全日本選抜選手権(6月16~19日)の前になります。全日本チャンピオンで世界選手権出場を目指す選手には、アジア大会出場を辞退していただき、2位の選手をアジア大会へ派遣する予定です。

―― 現段階ではアジア大会出場を希望しているが、明治杯で勝って世界選手権出場の資格を得たので、アジア大会は辞退して世界選手権にかけます、は認めないわけですね。

赤石 明治杯までの段階で各所属と各選手に確認し、アジア大会のエントリーは終わっています。アジア大会に出ることを決め、明治杯に出て優勝を目指すのは、いっこうに構いませんが、先ほども話しましたが両大会の実施期間の問題があって、両大会へ出場は極めて難しい状況です。

―― アジア大会出場を辞退して世界選手権出場にかけたものの、明治杯で負け、プレーオフでも負けた場合は、全日本チャンピオンがどちらの大会にも出場できない、となりますね。

赤石 そういう選考方法のもとでやっています(関連記事=2021年11月10日)。

2002年の釜山大会以来、金メダルを取っているアジア大会

―― アジア大会より世界選手権を目標にし、かなりの階級で全日本チャンピオンがアジア大会を辞退することもありえます。東京オリンピック代表選手はだれも出ないし(全日本選手権に出場していないため。唯一出場した高谷惣亮は非オリンピック階級での優勝)、アジア大会はオール二番手で挑むことも考えられます。それであっても、2002年大会(韓国)以来、ずっと金メダルを取ってきたので、それは継続してほしい。

赤石 前回(2018年・インドネシア)は男子フリースタイルと女子で金メダルを取れず、最後の男子グレコローマンで太田忍がやっと取ってくれました。冷や冷やしました(笑)。グレコローマンは2002年大会以来、常に取っているんですよね。

2018年アジア大会(インドネシア)、太田忍(現総合格闘家)が金メダルの伝統をつないだ

――二番手選手が、いつもはないチャンスをもらうことになり、実力アップの好機をもらうことになります。

赤石 そう考えていくべきでしょう。チャンスをもらった二番手選手は、ここで優勝して一気に一番手を追い越すつもりで頑張ってほしい。

――世界選手権代表選考についてですが、長いこと、全日本選手権(天皇杯)、全日本選抜選手権(明治杯)、プレーオフの3戦2勝システムで行われています。それは継続でしょうか。

赤石 そうなります。

――優勝選手が違った場合のプレーオフは、今年は明治杯が行われるその日にプレーオフが行われる日程になっています。昨年もそうでした。日をずらし、7月の全日本社会人選手権の会場を借りて実施した年もありました。

赤石 2019年はオリンピック代表選考にからむので、優勝しながらけがをした選手を救済する意味で、日をずらしてプレーオフを実施しました。去年、今年はオリンピック代表選考ではないので、明治杯の当日に行うことを考えています。

――明治杯で優勝してプレーオフ進出の権利を得たけど、けがで満身創痍となった選手は、すごく不利になりますね。

赤石 何かを考えてやれば、別の部分で支障が出てくるのが世の中の常です。コロナの状況下、プレーオフのための会場が取れない場合もある。できるときにやる必要があります。今年は明治杯の当日にプレーオフをやります。

――当日にプレーオフをやる場合、全日本選手権で優勝し、明治杯では決勝で負けてプレーオフに臨む選手より、初戦で負けてプレーオフまでの時間、十分に体力を回復して臨む方が得策、という事象が起きてしまいます。故意に1回戦で負け、プレーオフの一発勝負にかけることもできますよね。

赤石 選手の考え次第です。選手のプライドを信じたい。どんなケースでも、「負けるのは嫌だ」という気持ちとプライドを持ってマットへ上がってほしい。

《続く》







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