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2022.05.05

【2022年JOC杯・特集】高校選抜に続き両スタイルでの全国制覇、いとこを越えて世界ではばたく選手に…U17・男子グレコローマン55kg級・金澤孝羽(自由ヶ丘学園)

 

(文=谷山美海)

3月の全国高校選抜大会に続いて優勝した金澤孝羽(東京・自由ヶ丘学園)=撮影・矢吹建夫

 2022年JOCジュニアオリンピックカップのU17・男子グレコローマン55kg級は、金澤孝羽(こはく=東京・自由ヶ丘学園)が制した。3月の全国高校選抜大会55kg級で王者に輝いた勢いそのままに、両スタイルでの全国優勝達成だ。

 「自由ヶ丘学園出身の塩谷優先輩(現拓大)が高校2年生のときに全国で両スタイル優勝している。3月の高校選抜(フリースタイル)で優勝したので、自分も絶対に達成したかった。いつも以上にすごく気合が入っていたので、ホッとしています」

 7つ上のいとこの影響で3歳からレスリングを始め、昨年までの全国大会優勝経験は小学6年生のときの全国少年少女選抜選手権での一度のみ。その戦績を考えると、2大会連続での全国優勝は大金星と言えよう。

 昨年度までと何か変化があった?-
 
 「ランメニューの日の朝練で行うインターバル・トレーニングのおかげで、試合で疲れることがなくなりました。部内でタイムを元に2組に分かれるのを、1年生の途中から速い組に入れるようになって、今は陸上経験のある同期と1、2位を争っています」

得意のリフト技が次々とさく裂した=撮影・矢吹建夫

 寮がなく、全員が自宅から通っている同校では、朝練習は7時15分からの30分、授業後も全体練習2時間に自主練習が1時間と、時間は短いが質の高さを重視している。金澤が自身の成長に繋がったと言うランメニューも、「走る距離によって自分が走るペースや心拍数など意識させて、スタミナをつけたり、試合でのペース配分に繋がるようにしている」(田野倉翔太監督)と言う指揮官の狙いがばっちりはまった様子。

 午後のウエートトレーニングではトレーナーがついて指導をしており、筋力アップによるリフト技の精度の向上も活躍の一端を担っているに違いない。

 この日も、「田野倉先生に教えてもらって自信があった」と言うリフト技と俵返しが3試合すべてでさく裂したが、自己評価は60点と辛口。4点技を連続で決めるスピーディーな試合展開を理想に掲げ、「俵返しをした後に連続で技をかけにいけなかった。もっと努力しないと世界では勝てない」と次のステップを見据えた課題を口にした。

憧れの選手は世界で活躍する7つ上のいとこ

 憧れの選手は、4月20~24日のアジア選手権(モンゴル・ウランバートル)で銅メダルを獲得した男子グレコローマン60kgの鈴木絢大選手(レスターホールディングス)。塩谷や田野倉監督など、世界で活躍する自由が丘学園出身のグレコローマンの選手もいるが、どうして鈴木なのか?

3月の全国高校選抜大会で優勝したときの金澤=撮影・保高幸子

 「競技を始めるきっかけになった7つ上のいとこが鈴木絢大です(笑)。本当はもっと勝ってから言いたかったんですけど…」

 3歳の頃に飛龍で練習する鈴木の姿を見て「自分もやりたい」と、地元から通えるAACCでレスリングをスタートした。年は離れているが、「あーちゃん」「こは」と呼び合うほど仲がよく、この日も試合後、すぐに鈴木から「最高」と絵文字付きで祝福のメッセージが来たと言う。

 これまでは鈴木からおさがりのJAPANのジャージをもらっていたが、これからは憧れのいとことともに世界大会での活躍にも期待がかかる。「同世代で一番結果を残して、誰にでも知られる選手になることが目標。世界で活躍して、世界のベルトを巻いてみたい」

 憧れの存在を越え、世界ではばたいてみせる。







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