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2022.07.02

【2022明治杯全日本選抜選手権・特集】終了直前の逆転勝ちで、パリオリンピックへ向けて一歩リード…女子57㎏級・櫻井つぐみ(育英大)

 

(文=渋谷淳/撮影=矢吹建夫)

櫻井つぐみ(赤=育英大)と南條早映(東新住建)との終了間際の激しい闘い

 2022年明治杯全日本選抜選手権の女子57㎏級は、櫻井つぐみ(育英大)が決勝でライバルの南條早映(東新住建)との激闘を制して優勝。昨年の世界選手権で55㎏級を制した新鋭がオリンピック階級で初の世界選手権出場を決めた。

 執念の勝利だった。決勝の相手は昨年の全日本選手権決勝でも対戦している南條。櫻井は押され気味の苦しい展開を強いられ、リードを許して終盤を迎えるという絶体絶命のピンチに陥った。しかし、ここから本領を発揮するのだからすごい。終了のブザーと同時にポイントを奪って逆転した。

 南條が当然ながらチャレンジして、審判団がビデオを繰り返しチェックしている間、「自分が上に乗っていたので入ったと思った」と勝利を確信しつつも、「プレーオフになったらしっかり気持ちを切り替えよう」と考える冷静さもあったという。結局、ポイントが認められて全日本選手権に続く終了間際の逆転勝利が確定した。

前日の育英大2選手の優勝がパワーに

 前日、59㎏級の元木咲良、68㎏級の石井亜海と育英大勢が相次いで優勝。仲間たちの活躍に刺激を受け「自分も勝ちたいし、勝たなくちゃいけないと思った」と気合いを入れた。決勝の終盤、苦しい場面で支えになったのは“育英大パワー”だったという。

57kg級での初の世界選手権出場を決めた櫻井

 育英大には独自の強みがある。櫻井によれば、チームには男子選手がいて、パワーのある男子の選手と練習ができること、毎日スパーリングが多く「大学というよりは高校みたいな練習をする」ことで、このあたりに強さの秘訣がありそう。この日も「練習量では負けてない」という自信が土壇場の逆転劇を生み出した。

 55㎏級で世界選手権を制したあと、オリンピックを目指して階級を上げ、3大会すべてに勝利している。昨年の全日本選手権に続き、今年4月のアジア選手権(モンゴル)でも優勝。それでも、このときは、「組み手からプレッシャーをかける自分の得意な形をみんな分かっていて、1回戦からなかなか技が決まらなかった。警戒されてもポイントを取れるようにならないといけない」と課題も感じた。

「これからもっと強くなれると思う」

 女子57㎏級といえば2016年リオデジャネイロ、2021年東京でオリンピック連覇をはたした川井梨紗子(サントリービバレッジソリューション)が君臨する階級だ(リオデジャネイロは63㎏級で金)。育休中で今大会を欠場しているが、2024年パリ大会出場を目指す意向だという。となれば櫻井にとってオリンピックに向けての最大のライバルは川井ということになる。

今年4月、57kg級でアジア・チャンピオンに輝いた櫻井。世界選手権で同じシーンが見られるか

 川井の印象を問われた櫻井は、「合宿で練習しているのを見たり、一緒に練習したりした印象では、自分で自分を追い込めて強い選手だなと感じます。練習に対する姿勢も(自分が)負けていると思います」と大先輩を高く評価。現時点で力が及ばないことを認めている。

 一方で、「自分のほうが若く、筋肉や体力でも余裕がある」との言葉に負けん気の強さがにじむ。確かに現時点で減量はゼロでというから、57㎏級の体作りはまだまだこれから。金メダルを2度も獲得した川井とではハングリーさが違うという思いもあるだろう。

「これからもっと強くなれると思うので、川井選手を倒してオリンピックに出場したい」という言葉はどこまでも力強い。まずは世界選手権で好成績を残し、川井にプレッシャーをかけたいところだ。

 







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