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2022.07.04

【2022年東日本学生選手権・特集】JOC杯に続いて優勝、古豪・明大の期待を背負って世界に挑戦…男子グレコローマン87kg級・岩井知史(明大)

 

 2022年東日本学生選手権(春季)の新人戦・男子グレコローマン87kg級で、4月のJOC杯を制した岩井知史(明大)が優勝。3試合とも第1ピリオド、無失点のテクニカルフォール勝ちという素晴らしい内容で、8月の世界ジュニア選手権(ブルガリア)出場へ向けての景気づけをした。

JOC杯に続いて新人戦で優勝の岩井知史(明大)。8月にはU20の世界選手権に挑む

 磯江大成(日体大)との決勝では、四つ組みからのそり投げと腰投げを続けて決め、最後は先に組まれながらも投げ返すという豪快な技でポイントを取り、勝負を決めた。「率直にうれしいです。きょうは優勝する気で来ました」と、予定通りの優勝を振り返る。決勝は前に出て組み手をしっかり取れ、得意のそり投げに持ち込めたという。

 最後は先に四つ組みにされ、一瞬、「危ない」と思ったそうだが、そり投げが得意な選手は、その防御もしっかりできるのが普通。相手の攻撃をしのいで、逆に投げ返すあたりは、かなりの完成度と言えよう。

 1回戦と準決勝は、この必殺技を出すまでもなく、ローリングでポイントを重ねての勝利。スタンド、グラウンドともに大学1、2年生レベルでは卓越している。

高校時代からレスリングを始め、明大進学で花開く

 2年生にしてJOC杯と新人戦を連覇したものの、群馬・前橋西高時代には実績らしい実績は持っていない。柔道を経て高校からレスリングを始めたことに加え、3年生のとき(2020年)はコロナで全国大会が軒並み中止。実力発揮の舞台がなかったこともあるが、部員が5人前後しかいなく、すべて自分より下の階級の選手。部内で競り合うことができず、実力を伸ばすことが厳しい環境だったと言う。

決勝の序盤に飛び出た必殺のそり投げ

 明大では、フリースタイルで学生王者や全日本選手権2位、グレコローマンでもジュニア(現U20)の世界選手権出場の実績を持つ二ノ宮寛斗コーチを筆頭に、重量級の選手も多く、練習相手は何人もいる。水を得た魚のように躍動し、昨年の全日本学生選手権は1年生にして3位と躍進した。

 柔道の投げと、レスリングのそり投げ系の投げは違うが、「ともに相手を自分の体に乗せて投げるので、感覚的には同じです」とのこと。柔道時代から得意だった投げ技をレスリング流に変換し、実力アップへとつなげている。

全日本トップとはまだ大きな実力差、まず学生制圧が目標

 昨年11月の東日本学生秋季新人戦では、決勝で林秀悟(日体大)に敗れながら(負傷で途中棄権)、翌月の全日本選手権ではテクニカルフォールでリベンジし、今年6月の全日本選抜選手権でもフォール勝ちと意地を見せた。

先に四つに組まれたが、そこからのそり投げ。勝負を決めた

 全日本選手権では向井識起(自衛隊=2021年世界選手権82kg級代表)に、全日本選抜選手権では4度目の世界選手権出場を決めた角雅人(自衛隊)に、いずれも第1ピリオドのテクニカルフォールで完敗しており、全日本トップとの実力差は肌で感じている。

 まず学生レベルの制圧が当面の目標となろうが、今年の2大会制覇で、「日体大の選手にも負けない」という気持ちは強くなっていると言う。

 それと並行して、8月には世界への挑戦を迎える。国際大会は初めてで、明大では二ノ宮コーチが2018年世界ジュニア選手権に出場して以来。動画を見たりして研究はしていて、「国内とはレベルが全然違うと思います。自分ができるものをすべてやって来る、が目標です」と言う。ここでの経験をもとに、秋の全日本大学グレコローマン選手権、そして全日本選手権へと向かう。

 二ノ宮コーチが全日本選手権と全日本選抜選手権で連続2位となった明大では、昨年は全日本大学グレコローマン選手権で2位入賞1選手、全日本学生選手権で2位1選手・3位1選手、全日本大学選手権で3位1選手、東日本学生秋季新人戦で優勝1選手など、コンスタントに上位を占めている。

 上昇ムードに乗り、古豪・明大選手が躍進を目指す!







2023年世界選手権/激戦の跡
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