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2022.07.06

【2022年東日本学生選手権・特集】富山英明・日本協会会長の恩師を、もう一度ロサンゼルスへ連れて行く!…男子フリースタイル125kg級・藤田龍星(日大)

 

身長と体重では不利な藤田龍星(青=日大)だが、果敢に闘った

 2022年東日本学生選手権(春季)新人戦の男子フリースタイル125kg級は、4月のJOCジュニアオリンピックカップ(JOC杯)でフリースタイルを制した藤田龍星(日大)と、同グレコローマン優勝の山田康瑛(山梨学院大)の決勝となり、藤田が終了間際に逆転勝ち。フリースタイル王者の意地を見せた。

 王者同士の対決とはいえ、体格では山田より一回り小さく、不利な一面はあったが、パワーをしのぎ、スタミナ戦に持ち込んで最後にテークダウンを決めて試合をひっくり返した。「最初のタックルでは(ポイントを)取れなかった。最後、何とか入れて取ることができた」と必死の思いでのタックルを振り返った。

 ふだんの体重は96kgくらいで、125kg級では「自分が一番小さいと思う」と言う。同門対決を避けたい事情もあって125kg級への出場となったが、フットワークを使って相手を動かし、ばてさせることを意識しての闘いは、柔道で言う“柔よく剛を制す”の闘い。「組み手もしっかりできて勝ち抜けたと思います」と話し、体格やパワーがすべてではないことを示した勝利となった。

ラスト数秒、貴重なテークダウンを取って逆転勝ち

 4月のJOC杯は3試合すべてで無失点のテクニカルフォール勝ちという内容で優勝。「これは大きな自信になりました」と振り返り、その上昇ムードを持ち込んだ優勝と言える。来月には世界ジュニア選手権(ブルガリア)に出場する。

 外国選手は日本選手とは比べものにならないパワーを持っていることは十分に承知済み。昨年夏のインターハイでは、モンゴルからの留学生バトバヤル・ナムバルダグワ(千葉・日体大柏)に2-4で敗れており、「怖さがない、と言えば、うそになります」と言う。

 それでも、昨年の高校3大会の個人戦(全国高校選抜大会、全国高校生グレコローマン選手権、インターハイ)を制し、今年3月の全国高校選抜大会でも勝ったナムバルダグワを相手に、2点以上取って接戦を展開した選手は藤田だけ(注=学校対抗戦では佐賀・鳥栖工の甫木元起が勝っている)。「自分の力を出し切って頑張りたい」と燃えており、「そのあとは全日本選手権の優勝が目標」と、日本一を目指す。

インターハイ2位が悔しく、日大で飛躍を目指す!

 最近、大学レスリング界に増えている“二世選手”だ。父は、国士舘大では和田貴広・現監督の1年上になる藤田征宏さん。1991年の全日本大学選手権82kg級3位となり、当時無敵の進撃を続けていた日体大の大学対抗得点7連覇を阻止。翌年の東日本学生リーグ戦では、自らの勝利で日体大に土をつけ、足かけ15年かけて積み上げた日体大のリーグ戦の連勝を「86」で止める歴史的な白星を挙げた。4人の子はすべてレスリングに取り組んだレスリング一家だ。

1992年東日本学生リーグ戦。足かけ15年にわたる日体大の連勝を「86」で止める貴重な勝利を挙げた藤田征宏さんの闘志あふれる姿=「月刊レスリング」1992年7月号

 だが、子供が幼少の頃からやらせていたわけではなく、次男が中学生のときに「やりたい」と言い出し、「猛禽屋レスリング・クラブ」(茨城・牛久市)をつくったのが始まり。三男である龍星が小学校4年の頃だと言う。ずば抜けた成績は求めなかったが、「やるからには、途中でやめることは許さんぞ」とだけは念を押したという。

 龍星は、中学王者には縁がなかったが、インターハイ学校対抗戦優勝の実績がある花咲徳栄高(埼玉)に進んで上を目指すことになった。2017年(龍星が中学3年のとき)には2位になったチーム。

 進学後は、けがのほか、コロナ禍のため個人戦での活躍の場が奪われ、なかなか芽が出なかったものの、高校最後の年のインターハイで2位(前述)。「この負けが悔しくて、もっと上を目指そうと思いました」と本人の弁。

「星」が付く4兄弟の先陣を切って世界へ挑む

 藤田さんは「花咲スピリットでしょう。花咲でレスリングをやり、そのブランドを背負って大学へ進んだ選手は、上を目指しますよ」と、同校・高坂拓也監督の指導を評価する。四男・宝星は現在、同校の1年生で、昨年の全国中学生選抜選手権110kg級で優勝し、今年のJOC杯U17は2位。高校レスリング界で台頭してくることが予想される。

進学後の2大会で連続優勝し、世界へ挑む藤田龍星

 4人の子供の名前は、上から順に「海星」(国際武道大卒)、「光星」(現国士舘大)、「龍星」、「宝星」。ネーミングの由来を聞くと、「海が光って、龍が宝を持ってくるようにつけました。私はロマンチストですから」とのこと。男の子が4人生まれることを願っても実現するかどうかは分からないから、この言葉は後付けだろう。全員に「星」をつけたのは、輝く存在になってほしい、という思いからか。

 「猛禽屋クラブ」の顧問は、日本協会・富山英明会長を茨城・土浦日大高時代に教え、1984年ロサンゼルス・オリンピック優勝の基礎をつくった小橋主典さん。「クラブから2028年ロサンゼルス・オリンピックで優勝する選手を出し、小橋先生にもう一度、ロサンゼルスでの感激を味わっていただきたいです」と話す。

 兄弟の先陣を切って、龍星が世界へ挑む。







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