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2022.08.08

【2022年インターハイ・特集】女子68kg級は星野レイ(東京・日体大桜華)がリベンジ優勝

 

(文=ジャーナリスト・粟野仁雄)

昨年の決勝の雪辱を果たして優勝の星野レイ(東京・日体大桜華)=撮影・矢吹建夫

 2022年インターハイ・個人戦女子68kg級は、星野レイ(東京・日体大桜華)が、2連覇を目指した北出桃子(愛知・至学館)を破って優勝した。昨年の決勝は1年生同士で対戦し、敗れていた。その相手が北出だった。星野は「この1年間、悔しくて悔しくて、たまらなかった。2年生になってリベンジを果たせて本当にうれしい」とほほ笑んだ。

 試合は、星野が片足タックルからからバックを取ってリード。北出は低い体勢から相手を押し出して得点し、一時は2-2と追いついた。しかし、セコンドの齊藤潤監督の「押し出しを狙っているぞ、気をつけろ」という掛け声を背にして動きに勝る星野が、上から抱え込んで動きを封じ、隙を見ては足を取って後ろに回り、5-3,7-3と突き放していった。

 審判のブレークで試合が止まる度に、星野はマットサイドの齊藤監督の方を見て、確認するようにうなずき、落ち着いた様子で相手に対峙していた。最後は9-3で勝利を引き寄せた。

決勝では、終始主導権を取り、快勝した=同

 星野は「ずっと2位という成績が続いていました。3週間ほど前に腕を骨折してマットに立てなかったので、徹底的に筋トレに励んでいました。今日はグラウンドが厳しかったのでスタンドを中心に組み立てました」と、思い通りの試合ができて安堵の表情を見せた。片足タックルが得意だという。

 「パリ・オリンピックを目指したい」と話しながらも、同年齢の北出については「これからもずっとライバルになっていくと思います。来年の3年生でのインターハイ対決はどうなるのかな」と話した。東京では子供の頃から指導している父親も外部コーチとして高校に指導に来てくれているそうだ。

出場7選手で、4選手が決勝に進んだ東京・日体大桜華

 一方、前日までは安定した勝利で勝ち上がっていた北出はこの日の決勝は動きにも精彩がなく、体調も良くなかったのか途中からは「ゼーゼー、ハアハア」いう声が聞こえてきて完全に息が上がってしまっている様子だった。終了ブザーと共に泣き出し、栄和人監督と栄希和コーチの待つコーナーに戻る時にもよろめいて、マットから降りた途端に床にはいつくばってしまった。

インターバルで、齊藤潤監督のアドバイスを聞く星野レイ=撮影・筆者

 至学館からは、ジュニアクイーンズカップのU17を制した吉田千沙都もこの階級に出場したが、準決勝で星野に敗れ、至学館同士の決勝対決は実現しなかった。星野は一人で女子の名門、至学館の強豪2人を粉砕して頂点に立ったわけだ。

 日体大桜華高校は今大会、7人が出場して4人が決勝に進む活躍ぶりだった。斉藤潤監督も「47kg級の大井寿々が連覇してくれ、星野も悔しさをばねに頑張った。本当にみんなよくやってくれています」とねぎらった。

 女子68kg級は、2016年リオデジャネイロ・オリンピック金メダリストの土性沙羅(東新住建)が長く君臨してきた。「ポスト土性」を目指して、古市雅子(自衛隊)森川美和(ALSOK)らの全日本トップ選手だけでなく、名門・新興の高校生ティーンエイジャーの予備軍がしのぎを削り合ってゆく。







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