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2022.08.23

【2022年全日本学生選手権・特集】オリンピック階級で頭ひとつ抜けた強さ見せる…男子フリースタイル86kg級優勝の髙橋夢大(日体大)

 

 9月10日開幕の2022年世界選手権(セルビア・ベオグラード)では、男子フリースタイル79kg級に出場する髙橋夢大(日体大)が、全日本学生選手権では1階級上の86kg級に出場。全5試合をテクニカルフォールで勝ち上がる圧倒的な実力を見せて、昨年の79kg級に続く優勝を果たした。

 2024年パリ・オリンピックを見据え、12月の全日本選手権からは86kg級で勝負する意向の20歳の若武者は、淡々と己を磨いている。
 
 決勝の村島克哉(中大)戦では、じりじりと前に出て、持ち味のダイナミックな片足タックルを軸に攻め手をゆるめなかった。的確にバックを取るなど相手をコントロールして11-0の快勝。それでも表情ひとつ変えず、「86kg級という点では、あまり手ごたえはつかめなかった。まだまだ物足りない」と自分を厳しく見詰めた。

86kg級への肉体改造に取り組む

 他者から見れば、はじけんばかりの充実の体躯に映るが、世界の激戦階級で闘うためのパワーやスピードは成長途上だ。

終始攻めて圧勝した決勝戦=撮影・保高幸子

 4月から日体大のサポートを受け、86kg級転向に向けた肉体改造にも取り組んでいる。「86kg級だとまだ体も小さいし、筋肉量も少ない。特に下半身が課題」と冷静に語る。スクワットを中心にフォームの確認から始め、一から精力的に励んでいる状況だ。

 分厚い上半身をぶつけるようなタックルに加え、下半身の力強さが増せば、潜在能力の高さはさらに輝く。「体の使い方もまだまだ下手くそ。レスリング(の動き)で、どの位置でも力が発揮できるようにしていきたい」と向上心は尽きない。

 この意識の高さは、1ヶ月を切っている世界選手権にも期待を抱かせるに十分なもの。目標について、「表彰台に上りたい」とはっきりと口にした。

世界選手権と全日本選手権へ向けて着々と調整!

 京都・網野高(現丹後緑風高)3年生だった2019年には、日本の高校生として30年ぶりに大舞台を踏んだ。結果は初戦でロシア選手に0-5で敗れた。その選手も次戦では敗れた。貴重な経験はほろ苦い記憶として残っている。

パワーアップの順調さを感じさせる肉体。さらなる飛躍を目指す=撮影・保高幸子

 「パワーもスピードも技術も、すべてが足りなかった。世界にはまだまだ上がいる、というのが印象深かった。壁を感じた」と述懐する。だからこそ、3年ぶりに臨む闘いに向け、ていねいに一日一日を歩んでいる。

 苦手の組み手さばきの改善を見据え、日体大の松本慎吾監督の勧めで、時にグレコローマンも練習に取り入れてきた。「もう挑戦とかという年齢ではない。結果を出すことにこだわっていく」。決して大言壮語ではなく、強い意志がにじむ語り口だ。

 魂を込めるパワフルな攻撃レスリングと、客観的な自己分析がかみ合えばメダルは夢ではない。強豪がそろうベオグラードでの勝負は、間違いなく2年後のパリへとつながる。髙橋の躍動に期待したい。







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