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2022.08.25

【2022年全日本学生選手権・特集】JOC王者に敗れた屈辱をばねに、連覇を達成! 古豪復活の原動力になるか…男子フリースタイル125kg級・出頭海(中大)

 

 1996年アトランタ・オリンピック銅メダリストである太田拓弥コーチの加入で活気づき、5月の東日本学生リーグ戦では、2011年以来の6位(注=同年はA組3位)という好成績をおさめた中大。2022年全日本学生選手権(インカレ)では、男子フリースタイル125kg級の出頭海が2連覇を達成。勢いが続いている。

昨年のこの大会以来、約10ヶ月ぶりの笑顔を見せた出頭海(中大)=撮影・保高幸子

 「去年優勝して、今年も優勝するつもりだったんです。でも、今年4月からなかなか勝てず、スランプに陥ったような気持ちでした。だからこそ、この大会は勝ちたかった」と振り返る。勝てなかったというのは、昨年度のインカレ後の大会(全日本大学選手権、全日本選手権)や今年の東日本学生リーグ戦、国体予選(後述)のことも差しているようで、学生王者としてふがいない気持ちなのだろう。

 「今回はしっかり調整してきました。結果が出たので、とてもうれしいです」。4試合中、3試合がテクニカルフォールという内容の要因に、持ち味である「攻め続ける、押し続ける、ができたこと」を挙げる。

 ラッサボン・ソークサイ(日大)との決勝戦のみ、8-3でテクニカルフォールを逃した。高校時代に3度闘って2勝1敗の相手。3年ぶりの対戦だったが、「自分の方が強い、という自信があったので、真っ向から勝負できました」と満足感のある勝利だったことを強調した。

チーム全体に上を目指すムードが充満

 太田コーチは各選手の特性をしっかり見て分析し、その選手に合わせた指導をしてくれると言う。「全員に教えることもあれば、自分だけに教えることもあります。メリハリがしっかりしていて、その指導のおかげで大きく成長できました」と感謝する。

準決勝までは快勝、決勝のみが激戦となったが、地力を発揮して優勝!=撮影・保高幸子

 中大はリーグ戦優勝10回を誇る伝統大学だが、1972年を最後に優勝がなく、古豪と呼ばれるのが現実。しかし、今はチームに上を目指す雰囲気が充満している。「3年生、4年生の世代が盛り上げていかなければならないと思っています」と言う一方、上級生が厳しくして下級生が従う、という練習ではないこともつけ加えた。

 下級生が上級生に従うだけでなく、「積極的に行って(=強さをアピールして)、上下で切磋琢磨している。それで向上心が生まれています」と説明する。

 チームの上昇ムードに乗って、自身の今年後半の目標は全日本大学選手権と全日本選手権での勝ち続けることだ。同時に、今年の茨城県の国体予選で不覚を喫してしまったJOCジュニアオリンピック王者の藤田龍星(日大)への雪辱も目指す。藤田はU20世界選手権出場のため、この大会には不参加だった。「あの悔しさがあったから、この優勝につながりました」との言葉は、「藤田がいなかったから優勝できた、とは言わせない」と同義だろう。何としてもリベンジを成し遂げなければなるまい。

 「基盤はできていると思う。ここに筋力と体力をアップしていけば、全日本の上位にも行けると思います」と気を引き締めた。







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