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2022.09.02

【特集】課題は「崩しからのタックル」、どん底を脱して飛躍を目指す!…男子フリースタイル97kg級・石黒峻士(新日本プロレス職)

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 全日本レベルの大会(全日本選抜選手権、全日本選手権)を3大会連続で制し、日本の第一人者の地位を獲得した男子フリースタイル97kg級の石黒峻士(新日本プロレス職)。3大会を通じた総失点が1点だから、かなり安定した王者になったと言えよう。

石黒峻士(新日本プロレス職)=撮影・保高幸子

 国際舞台では、2021年アジア選手権で銅メダルを取り、将来の展望が開きかけた。しかし、同年の世界選手権(ノルウェー)と今年4月のアジア選手権(モンゴル)では通算3連敗と低迷。初心に戻って、今年の世界選手権(9月10~18日、セルビア)に挑む。

 世界選手権には、パートナーとして参加したこともあるので、それを含めると昨年が2回目の“参加”だった。「見るだけの時と、自分が出るとでは、感覚が全然違いました。自分がマットに立った時の緊張感は、やはり想像以上でした」

 アジア3位の実績をもってしても、しかもコロナ対策で観客が少なかった会場であっても、心の底から湧き出てくる緊張感は、ふだんの自分を見失わせてしまうに十分なものだった。初戦の相手がオリンピック2大会連続優勝のアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア連盟)だったということもあるだろうが、それを差し引いても、世界最高峰の舞台は国内の大会とは“違う場所”だった。

国際舞台には慣れたが、自信を失った今年のアジア選手権

 「今年はその感覚を修正して挑みたいと思います」。アジア選手権にも2年連続で出場し、「雰囲気とかに慣れてきた、という感覚はあります。ふだん通りに動けたらいいかな、って思っています」と、“平常心”が今大会の最大の課題だ。

昨年の世界選手権の初戦でオリンピックV2の強豪に挑んだが完敗

 ただ、今年のアジア選手権はインド選手に不本意な負けを喫してしまい、自信を失って落ち込んでしまった大会だった。その1ヶ月半後にあった全日本選抜選手権は、「レスリングというより、気持ちとの闘いでした」と振り返る。持ち直せたのは、永田裕志監督や周囲の人たちのサポートだ。

 具体的には、永田監督の「自信を持って、前に出て行けば勝てる」というアドバイスで、それが強気のレスリングとなり、勝利につながったと振り返る。

 永田監督は、コロナ禍で海外に行けなかった期間、「自分の組み手で、崩してからのタックルをしっかり練習させた」と言うが、アジア選手権では、「なぜかこの攻撃ができず、やみくもにタックルに行っていた」と分析。世界選手権へ向けても、この修正が最優先課題と指摘する。

今までとは違うスタイルで臨む今年の世界選手権

 レスリングスタイルは、学生時代からだいぶ変わっている。永田監督の弟でWRESTLE-WINの永田克彦代表(2000年シドニー・オリンピック銀メダリスト)の元で体力トレーニングに取り組み、パワーアップを目指した。永田監督の母校である日体大へ出向き、グレコローマンの練習を多く経験して上半身を鍛えることもした。

石黒を支える永田裕志監督(右)とコーチ役の永田克彦氏=2022年6月の明治杯全日本選抜選手権、撮影・矢吹建夫

 「自分の重心とかバランスもだいぶよくなった感じはある。今回の世界選手権は、今までのレスリングとは違うスタイルで挑めると思う。そのスタイルがどこまで通用するかを試してみたい」と言う。

 具体的な目標は「まずベスト8に入りたい」と堅実。ここ最近の日本の重量級の成績を見るなら、大言壮語はできない、しない、のも当然だろうが、パリ・オリンピックにつながる何かは得て帰って来なければなるまい。

 永田監督は「崩しのないタックルでは駄目。勝ち上がるにこしたことはないが、(結果ではなく)崩してからのタックルを心がけてほしい」と望んだ。







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