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2022.10.15

《大会報告》9.29~10.2「ワールド・ノマド・ゲームズ」(トルコ)…日本格闘競技連盟

 

日本格闘競技連盟


民族スポーツに特化した国際的スポーツ競技会「ワールド・ノマド・ゲームズ」

 9月29日(木)~10月2日(日)にトルコ・ブルサ県イズニクで行われた、第4回「ワールド・ノマド・ゲームズ」に、2選手を派遣した。

 「ワールド・ノマド・ゲームズ」は、主に中央アジアを中心に行われている民族スポーツに特化した国際的なスポーツ競技会。世界レスリング連盟(UWW)が認めているレスリング・スタイルである「アリシュ(ベルトレスリング)」や「パフラヴァーニー」などを含め10種目以上の民族スポーツ競技が実施されている。

ワールド・ノマド・ゲームズ 大会公式HP
https://www.worldnomadgames2022.com/

▲ワールドノマドゲームズ2022開会式風景写真

 2014年にキルギスで第1回大会が開催され、以降は2年に1度のペースで定期開催されていたが、新型コロナウイルスのパンデミックの影響により、2020年第4回大会は延期を余儀なくされ、今回の開催となった。

 日本はこれまで、目立った成績は挙げられていないものの、2018年大会では世界のさまざまな民族レスリング競技8種目に参加した。今大会も5種目に挑戦し、上位入賞を狙った。

 なお、第3回大会まではキルギスで開催されていたが、今年はトルコでの開催となり、新たにトルコの国民的競技「ヤール・ギュレシ(オイルレスリング)」などが採用された。

 海外ではレスリングや柔道などと並行して自国の民族格闘技に取り組むことが一般的。さまざまな格闘競技にチャレンジすることに抵抗がなく、本大会には多くの国の選手が出場した。東京オリンピックで高谷惣亮選手と対戦したオスマン・ゴチェン選手(トルコ)が本大会に出場していたことも特筆すべき点だろう。

▲トルコ国技のヤール・ギュレシ。トルコでの格闘技人気を表している

 日本選手団及び出場競技、スケジュール、結果、監督とコーチの総括は次の通り。


役員

【監督】田中弘済(大神工業株式会社)

選手

黒崎辰馬(神戸医療未来大学・教=福岡・東福岡高~福岡大卒)=2011年西日本学生選手権両スタイル優勝
前薗渓(ゼロハウス=大体大浪商高~大体大卒)=2020年西日本学生選手権優勝

出場競技

アシートマリ・アバ・ギュレシ(トルコ)/ヤール・ギュレシ(トルコ)/アリシュ(キルギス)/カザフクレシュ(カザフスタン)/パフラヴァーニー(イラン)

▲羽田空港出国時写真(左から前園渓、黒崎辰馬、田中弘済監督)

スケジュール・結果

《9月30日(金)》
【アシートマリ・アバ・ギュレシ】
黒崎辰馬:70㎏級4位
前薗 渓:75㎏級7位

【ヤール・ギュレシ】
黒崎辰馬:初戦敗退
前薗 渓:初戦敗退

《10月1日(土)》
【アリシュ】
クラシックスタイル
黒崎辰馬:70㎏級5位
前薗 渓:80㎏級ベスト16

フリースタイル
黒崎辰馬:70㎏級5位
前薗 渓:80㎏級初戦敗退

《10月2日(日)》
【カザフクレシュ】
前薗 渓:82㎏以下級初戦敗退

【パフラヴァーニー】
黒崎辰馬:82㎏以下級棄権


役員・選手の声

 ■田中弘済監督「まずは大会の遠征にご尽力いただきました日本レスリング協会の皆様、本当にありがとうございました。 出場した選手はほとんど経験のない競技にも出場し、内容的にはよく健闘してくれましたが、結果を残せず申し訳なく思います。

 世界には民族の数と同じくらいの種類の民族格闘技があり、世界の選手はその民族格闘技をベースにレスリングや柔道をやっている選手が多いです。レスリング強豪国は民族格闘技が盛んな国が多く、その国の民族格闘技を理解することはとても重要であると考えます。

また、他の国の民族格闘技を経験・研究することにより、間違いなくレスリング競技にも役に立つと思いますので、これからも日本のレスリング発展のために少しでも力になれるよう引き続き頑張りたいと思います」

▲開会式での日本チーム


 ■黒崎辰馬選手「今回、アシートマリ・アバ・ギュレシ、ヤール・ギュレシ、アリシュ(クラシックスタイル、フリースタイル)計4種目に出場しました。アシートマリ・アバ・ギュレシは、これまでに馴染みのない競技ではありましたが、レスリングの技術を応用し、試合に臨みました。

 ヤール・ギュレシ(オイルレスリング)は、その名の通りオイルを体に塗り行うレスリングですが、油によって体が滑り、思うように攻撃が仕掛けられないといった難しさを感じると同時に、階級差のある選手と対戦ができる楽しさも感じました。

アリシュでは、これまでの反省を活かし、組み手争いを意識して試合に臨みました。また、ルールをしっかりと把握し、それらを試合展開に活用することもできました。しかしながら、技術の面ではまだまだ足りない部分があると感じたため、これまでの経験と今回の遠征で知ることのできた技術をこれからの競技活動に活かしたいと思います。

 最後に、大会参加にあたりご尽力いただいた関係各所の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました」

▲トルコの国技、ヤール・ギュレシに挑んだ黒崎


 ■前園渓選手「今回初めて民族格闘技の大会に参加し、沢山の民族格闘技に触れることができました。各競技において、格闘技の側面だけではなく、その地域独自の環境や特性、文化に沿った伝統的な動きや表現も体験することができました。

 そういった伝統的な文化を広めようとする人々の努力も今回は知ることができて自分の知見が広がるきっかけになり、今後に活かしていきたいと感じました。

 大阪体育大学レスリング部の後輩たちに、この経験を伝えてレスリングに活かしてもらいたいと思います。田中監督はじめ、ご協力いただきました皆様、ありがとうございました」

▲カザフクレシュに挑んだ前園







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