日体大が5階級優勝で28年ぶりのグランドスラム達成、1年生王者が4人生まれる…2022年全日本大学選手権・最終日
2022年内閣総理大臣杯全日本大学選手権最終日は11月20日、大阪・堺市金岡公園体育館で全階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、日体大が5階級で優勝。全階級で3位以内を確保し、大学対抗得点は81点をマークし、3階級で優勝した山梨学院大の60点を押さえて3年連続23度目の優勝を達成した。
日体大は今シーズン、5月の東日本学生リーグ戦と10月の全日本大学グレコローマン選手権も制していた。この優勝で、1994年の日体大を最後に達成した大学がなかった年間の団体戦すべてを制するグランドスラムを成し遂げた。2010年に松本慎吾監督が指揮官に就任して以来、13年目にして偉業を成し遂げた。
日体大は57kg級で1年生の弓矢健人が勝ち、61kg級は国体王者の田南部魁星が優勝。74kg級で高田煕、125kg級で伊藤飛未来の学生王者が実力を発揮し（伊藤は97kg級学生王者）、79kg級はグレコローマンを中心にやっている山田脩が優勝。65kg級で学生王者の清岡幸大郎が負傷で決勝を棄権するなどの“想定外”の結果を乗り越えた。
▲3年連続優勝で28年ぶりのグランドスラムを達成した日体大＝撮影・保高幸子
▲学生三冠王に輝き、最優秀選手賞を獲得の伊藤飛未＝撮影・保高幸子
山梨学院大は、65kg級で荻野海志、86kg級で五十嵐文彌がともに1年生王者となり、70kg級で青柳善の輔が勝って3階級を制覇したが、計量失格を含めて2階級で得点が「0点」だったことなどが響き、日体大に差をつけられた。
日大は97kg級で国体王者の吉田アラシが勝って1年生王者に輝き、全階級で3位決定戦以上に進んだものの、対抗得点は55点で3位に終わった。92kg級は坂井孝太朗（明大）が優勝。同大学としては、1991年の窪木浩（52kg級）以来、31年ぶり。
各階級の成績は下記の通り。最優秀選手賞は全日本学生選手権両スタイル97kg級に続く学生三冠王となった125kg級優勝の伊藤飛未来、敢闘賞は70kg級優勝の青柳善の輔。1年生王者が4人生まれたのは大会史上初めて。
▲グランドスラム達成により、監督就任13年目で初めて実現した松本慎吾監督の胴上げ
| 1～8位一覧表 | 57kg | 61kg | 65kg | 70kg | 74kg |
| 大学対抗得点 | 79kg | 86kg | 92kg | 97kg | 125kg |
《大学対抗得点》
［1］日体大 81点、［2］山梨学院大 60点、［3］日大 55点、［4］専大 37.5点、［5］早大 35.5点、［6］拓大 30.5点、［7］明大 24.5点、［8］国士舘大 18.5点
《個人賞》
【最優秀選手賞】伊藤飛未来（日体大）、【敢闘賞】青柳善の輔（山梨学院大）、【最優秀監督賞】松本慎吾（日体大）
【57kg級】＝27選手エントリー
▼決勝
弓矢健人（日体大）○［4-2］●向田旭登（専大）
▼3位決定戦
菅沼碧久（青山学院大）○［Ｔフォール、5:59=16-5］●山根典哲（拓大）
佐々木風雅（日大）○［13-6］●宮原健史郎（周南公立大）
▼準決勝
向田旭登（専大）○［13-11］●菅沼碧久（青山学院大）
弓矢健人（日体大）○［3-2］●佐々木風雅（日大）
《7位以下順位》［7］請川胡大良（法大）、［8］山口叶汰（神奈川大）
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【61kg級】＝20選手エントリー
▼決勝
田南部魁星（日体大）○［8-4］●森田魁人（山梨学院大）
▼3位決定戦
藤田颯（早大）○［Ｔフォール、1:23=10-0］●佐藤大夢（中大）
塩谷優（拓大）○［1-1］●深水小鉄（東洋大）
▼準決勝
田南部魁星（日体大）○［Ｔフォール、3:39=11-0］●藤田颯（早大）
森田魁人（山梨学院大）○［7-0］●深水小鉄（東洋大）
《7位以下順位》［7］廣石春樹（日本文理大）、［8］松井滉季（慶大）
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【65kg級】＝27選手エントリー
▼決勝
荻野海志（山梨学院大）○［不戦勝＝負傷］●清岡幸大郎（日体大）
▼3位決定戦
大橋寛介（日大）○［Ｔフォール、2:25=11-0］●柳生達也（育英大）
森川海舟（拓大）○［Ｔフォール、5:59=12-1］●島谷侃（早大）
▼準決勝
清岡幸大郎（日体大）○［6-2］●大橋寛介（日大）
荻野海志（山梨学院大）○［9-3］●森川海舟（拓大）
《7位以下順位》［7］徳力貫太（専大）、［8］太田匠海（明大）
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【70kg級】＝22選手エントリー
▼決勝
青柳善の輔（山梨学院大）○［3-1］●渡辺慶二（日大）
▼3位決定戦
西田 衛人（専大）○［4-2］●平岡大宙（慶大）
小川 統己（東洋大）○［6-2］●山路大心（中大）
▼準決勝
渡辺慶二（日大）○［3-0］●平岡大宙（慶大）
青柳善の輔（山梨学院大）○［Ｔフォール、2:36=11-0］●山路大心（中大）
《7位以下順位》［7］有馬鉄太（拓大）、［8］佐長拓未（同志社大）
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【74kg級】＝27選手エントリー
▼決勝
高田煕（日体大）○［フォール、5:59=6-1］●深田雄智（早大）
▼3位決定戦
大関寛穂（国士舘大）○［4-3］●田中勝大（拓大）
佐藤匡記（山梨学院大）○［Ｔフォール、1:47=10-0］●硎屋亮太郎（日大）
▼準決勝
深田雄智（早大）○［Ｔフォール、4:56=15-2］●大関寛穂（国士舘大）
高田煕（日体大）○［6-2］●硎屋亮太郎（日大）
《7位以下順位》［7］高原崇陽（専大）、［8］葛岡海斗（東洋大）
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【79kg級】＝12選手エントリー
▼決勝
山田脩（日体大）○［負傷棄権、1:10=1-0］●栃倉健人（日大）
▼3位決定戦
山倉孝介（早大）○［Ｔフォール、2:06=12-2］●清水大輔（明大）
太田晃暉（専大）○［5-0］●三木翔永（法大）
▼準決勝
山田脩（日体大）○［3-1］●山倉孝介（早大）
栃倉健人（日大）○［7-2］●三木翔永（法大）
《7位以下順位》［7］清水聖矢（福岡大）、［8］毛利太紀（天理大）
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【86kg級】＝26選手エントリー
▼決勝
五十嵐文彌（山梨学院大）○［Ｔフォール、3:25=11-0］●内田貴斗（専大）
▼3位決定戦
髙橋夢大（日体大）○［7-0］●奥井真吉（国士舘大）
岩井知史（明大）○［Ｔフォール、1:10=10-0］●藤田豪（日大）
▼準決勝
五十嵐文彌（山梨学院大）○［5-2］●髙橋夢大（日体大）
内田貴斗（専大）○［Ｔフォール、2:11=12-2］●岩井知史（明大）
《7位以下順位》［7］寺地怜央（立命館大）、［8］合田悠悟（東洋大）
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【92kg級】＝6選手出場
▼決勝
坂井孝太朗（明大）○［2-0］●目黒優太（国士舘大）
▼3位決定戦
吉田奨健（帝塚山大）○［4-1］●大原和也（育英大）
▼準決勝
坂井孝太朗（明大）○［7-0］●吉田奨健（帝塚山大）
目黒優太（国士舘大）○［2-0］●大原和也（育英大）
《5位以下順位》［5］小尾優弥（九州共立大）、［6］森田 祥平（関学大）
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【97kg級】＝20選手エントリー
▼決勝
吉田アラシ（日大）○［Ｔフォール、4:45=10-0］●山﨑祥平（早大）
▼3位決定戦
三浦哲史（拓大）○［4-0］●佐藤大斗（専大）
白井達也（日体大）○［Ｔフォール、2:27=11-0］●佐々木優太（育英大）
▼準決勝
山﨑祥平（早大）○［Ｔフォール、2:05=11-0］●三浦哲史（拓大）
吉田アラシ（日大）○［フォール、1:10=10-0］●佐々木優太（育英大）
《7位以下順位》［7］槇井大伍朗（明大）、［8］佐々木偉琉（大東大）
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【125kg級】＝17選手エントリー
▼決勝
伊藤飛未来（日体大）○［7-1］●アビレイ・ソビィット（山梨学院大）
▼3位決定戦
ラッサボン・ソークサイ（日大）○［フォール、5:27=7-4］●奥村総太（拓大）
西大悟（周南公立大）○［Ｔフォール、3:01=11-0］●水野陽亮（立命館大）
▼準決勝
伊藤飛未来（日体大）○［Ｔフォール、2:38=10-0］●奥村総太（拓大）
アビレイ・ソビィット（山梨学院大）○［Ｔフォール、0:51=10-0］●西大悟（周南公立大）
《7位以下順位》［7］北脇香（早大）、［8］沖野雷斗（帝塚山大）
