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2022.12.04

【2022年東日本学生選手権・特集】“尾﨑野乃香効果”でチームに活気! 平岡大宙(慶大)が男子フリースタイル70kg級を制して男子選手の意地を見せる

 

 尾﨑野乃香ばかりが慶大選手じゃない-。2022年東日本学生選手権(秋季)最終日、男子フリースタイル70kg級で平岡大宙(慶大)が4試合に勝って優勝。同大学の男子選手の意地を見せた。慶大選手としては、2019年に男子フリースタイル86kg級で優勝した大山泰吾に続く快挙。

 「(インタビューは)慣れてないんで…」と、脚光を浴びるのが照れくさそうな平岡は、「久しぶりに優勝できて、すごくうれしいです」と喜びの声。神奈川・逗子キッズでレスリングを始め、慶応高~慶大のキャリアの中で優勝を経験するのは、「中学時代以来」とのこと。それは地域の大会だったので、これだけの大会で優勝するのは初めての経験になるという。

▲東日本学生リーグ戦の一部リーグの選手相手に4連勝、栄冠を手にした平岡大宙(慶大)

 先月の全日本大学選手権でも、西日本の強豪大学の選手を連破して5位に入賞。その存在を示していた。今回は初戦から王者・日体大の選手を破る幸先いいスタートを切った。グレコローマンで春季大会優勝、全日本学生選手権2位という堤滋樹を3-2で破る殊勲の白星を挙げた。

 中学生の頃、沼津クラブの練習に参加して堤とスパーリングをしたことがあり、「ボコボコにやられた」とか。現在、堤はグレコローマンが中心なので、フリースタイルでは平岡の方に利があるのだろうが、かつてまったく歯が立たなかった選手を破ったのは成長の証拠。

多くの選手との練習と自主的な取り組みで実力アップ

 この白星で波に乗ったのか、東洋大、育英大と東日本学生リーグ戦では一部リーグの大学の選手を破り(慶大は来季から二部リーグ)、決勝は春季3位の藤山海斗(専大)が相手。埼玉・花咲徳栄高の出身で、同じ関東の選手として知っていた相手だった。

 「優勝することを考えず、今までやってきたことを出す、ということを意識していました」とのことで、先制攻撃が当たって5-0へ。最後はやや守勢に回ってしまい、コーションを2回取られて、「反省点です。改善すべき点が見つかりました」と言うものの、うれしい優勝を引き寄せた。

▲決勝でタックルを決める平岡

 勝因は、周囲と一緒に頑張れたこと。高校時代は2人だけのチームだったが、慶大では多くの部員とともに切磋琢磨ができ、「モチベーションにもなった」と練習に力が入った。同大学は入学後に競技を始めた選手も多いが、それであっても多くの選手の中での練習は実力アップにつながる。強い先輩もいて、引き上げられた面もあるという。

 環境が整っていても、漠然と練習するだけでは強くなれない。日々の練習の中で見つかる課題を分析し、ステップアップにつなげられるよう意識してきた。「自主練習もやってきました」。本人の強い意志がなければ、この成績はなかっただろう。

全日本選手権では世界チャンピオンに挑めるか

 尾﨑に刺激されていることもある。尾﨑は女子選手との練習を求めて出げいこすることが多いが、慶大の男子選手との練習もする。「練習への取り組みがまじめです。負けていられない、という気持ちになります」と、世界一に輝く選手の姿勢から見習うことが多いようだ。

 この優勝で今月末の全日本選手権への出場資格を得たので、挑戦する予定。「今までは見るだけの舞台でした。緊張します。しっかり準備して勝てるように頑張りたい」と言う。この階級は9月に成國大志(MTX GOLDKIDS)が世界一に輝いた階級。全日本選手権にも出場してくる。初戦で成國と激突する可能性もあるわけだが、「まあ…」と苦笑い。「(闘うことになったら)やってきたことをすべて出して闘いたいと思います」と話した。

▲11月の全日本大学選手権で3位決定戦まで進んだ平岡。敗れたが、慶大選手の存在をアピールした=撮影・保高幸子

 慶応高の生徒は慶大へ進むことが一般的。平岡も高校時代から慶大へ進んでレスリングを続ける気持ちを持っていた。スポーツの実績だけで進める大学ではない。勉強の必要があり、文武両道を成し遂げて進んだチーム。自身が牽引する立場となり、今年のリーグ戦で無念の二部リーグ転落となってしまったチームの一部リーグ復帰を目指す。

 個人では全日本大学選手権での優勝を目標にするまでになった。「今回の新人戦Bグループ(入学後に競技を始めた選手)でも優勝者が出て、2位も1人。チームは波に乗っています」と言う。

 「大宙(おおぞら)」という名前は、両親が「宇宙のように大きな志を持ってほしい」という願いからつけたという。歴史あるチームを盛り上げるべく、さらに高い志を持って前進する-。







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