日本レスリング協会公式サイト
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2022.12.28

【2022年全日本選手権・特集】健闘選手の声(女子)

 

(2022年12月22~25日、東京・駒沢体育館 / 全日本選手権取材班)


 ■50㎏級・吉元玲美那(至学館大=決勝で須﨑優衣に敗れ、3連覇を逸す)「ポイントも取れず、チャンスも取り切れず、大差で完敗です。練習の成果を試合に出すのは難しいけれど、トップの人はそれができている。力が足りなかった。(須﨑相手に)先に攻撃する組み立てを練習したのですが…。世間の人は『50㎏級は須﨑選手だろう』と思っていると思うけど、自分もいるというところを見せたかった。今回も証明できなかった。

 半年やってきたことが少しでも出せたら、この先の試合での組み立てもできたのですが、全く出せなかった。まだ気持ちの部分が弱い。正月をはさんで気持ちをしっかりリセットし、6月に向かいたい。(至学館大の)栄監督はつきっきりでアドバイスをしてくれます。練習でよくなってきたところはあったのですが…」


 ■50㎏級・田中ゆき(旧姓入江、佐賀県スポーツ協会=2年ぶりの全日本選手権、準々決勝で櫻井はなのに敗れる)「年々レベルが上がっているけど、自分はそれほど成長できていなかった。年齢的に今回はラストチャンスだと思い、最後に出てみようかなという気持ちで出ました。

 優勝したいという気持ちはあったけど、2年も試合に出ていなかったので、1試合1試合勝っていこうという思いの方が強かった。夫(田中哲矢。2017・19年男子フリー125㎏級優勝)からは、1試合目はグラウンドが最後雑になっていたので、『しっかり返すように』『1試合1試合集中して』というアドバイスを受けていました。夫は(レスラーとしての)私を客観的に見てくれます」


 ■53kg級・奥野春菜(自衛隊=決勝で負傷から復帰した藤波朱理に敗れる)「終始、相手のペースだったかな。挑戦者の気持ちで挑んでいきましたが、相手の方がうまかった。点を取り切れる技を増やしていき、その中にもひとひねりも二ひねりも加える感じにしていかないと、高いレベルにはついていけない。これからも大会がどんどんやってくるので、内容よりも、しっかりと勝ち切ることにこだわってやっていきたい」


 ■55㎏級 片岡梨乃(早大=決勝でU20・23世界チャンピオンの清岡もえに敗れる)「決勝では、自分が前に出て組み手で崩して取りに行きたかったが、固められてしまった。自分のよさを相手に防がれてしまった。1週間前にワールドカップ(米国)に行かせてもらい、そこで世界の選手と闘って勝てたことが少し自信になりました。それがなかったら、今回は決勝に行く前に負けていたかもしれません。

 55㎏級に上げて、パワーの面ではどの選手も強いと感じたし、組み手もまだまだと思いました。次の(全日本の)試合は半年後になるけれど、それらを克服して勝ちたい。国内でもレベルが高い53kg級では、頑張っても4位とかでした。今回は表彰台に上がり、満足はしてないけれど一歩前進でした。(今後の階級については)ここから先、どちらが合っているのかを考えていきたい」


 ■57㎏・櫻井つぐみ(育英大=準決勝でU23世界チャンピオンの南條早映に敗北)「前半、簡単に足を触らせてしまって、グラウンドでも返されて、5点差という厳しい状況になりました。自分は、後半勝負で6分間(を通して)闘うスタイルなのですが、準々決勝がきつくて少しばててしまっていました。前半にも何度か取れる展開があったのに、そこで点数につなげられなかったのが悪かった点だと思います。逆転して勝つことも大事ですが、前半に取り切れるように練習していきたい。

 (南條は)何度も対戦したことがある強い選手で、自分が弱かったのかなと思います。全日本の舞台でも緊張しないようになっていたのですが、今回は初戦から結構緊張しました。誰が相手でも、何回試合をしようとも、自分のレスリングができて、6分間全力を出せるように、体力面でも筋力面でももっと練習していこうと思います」


 ■57㎏級・屶網さら(至学館大=昨年の59㎏級に続いての2連覇ならず)「決勝の相手(南條早映)は同じ場所でたくさん練習してきている先輩。プライドもあったと思います。負けてしまったのは、自分の気持ちが弱かったんだと思いました。第1ピリオドを1-0で折り返すことができたことはよかったけど、体力を第1ピリオドで使い果たしていたので、第2ピリオドはけっこうばててしまった。体力作りに努めたい。
 
 59㎏級から落としての57㎏級だったので、チャレンジャーの精神で挑んだ。力負けはあまりしなかったと思う。来年6月には明治杯がある。そこでしっかり勝ち切って、プレーオフでも勝ってパリを目指したい」


 ■59㎏級 坂野結衣(警視庁=10年ぶりの決勝進出も、金城梨紗子に敗れる)「優勝を目指していたので悔しい。練習してきたことは、全部とは言い切れないけど自分の中では出せて、足をさわることもできた。そこまではよかったけど、そのあとの取り切る部分が課題になりました。

 (決勝を争った)金城選手がオリンピック金メダリストというのは意識しておらず、ひとりの選手として見ていました。目の前にいる相手は誰であっても(対戦相手であることに)変わらない。警視庁に入庁してからまだ全日本で優勝できていないので、自分の中ではぜひ達成したい。今日の課題を克服して、次は絶対優勝できるようにしたい」


 ■59㎏級・佐々木すず(東京・安部学院高=インターハイ2連覇。初の全日本選手権で1回戦を突破)「組み合わせを見たとき、反対ブロックの方が激戦と感じました。準決勝まで行くと、たぶん坂野結衣さん(警視庁)と当たると予想していました。安部学院で坂野さんと練習させていただいていて、結衣さんのレスリングに対する姿勢を尊敬しているので、試合をして勝ちたかったけど、その前の準々決勝で負けてしまいました。

 (2回戦で中西美結=至学館大=に敗れたのは)相手の動きに合わせてしまったことが敗因です。日頃の詰めの甘さが出たのかなと思う。(成長した部分は)1回戦で第1ピリオドを1-0で折り返し、これまでだったら焦ったりするけど、今回はしっかり集中できて、第2ピリオドで5点とることができたところですね」


 ■62kg級・尾崎野乃香(慶大=決勝で元木咲良に、国内では2018年インターハイ以来、約4年4か月ぶりの黒星)「負けた事実を受け止めて次へつなげたい。攻めるレスリングはできていたと思う。何が足りなかったのか、まだ整理がついていません。(決勝は)こういうシチュエーションになった時の練習もしてきたつもりでしたが…。コーチと、どこが悪かったのか分析して強くなりたい。しっかりと切り替えて6月(明治杯)に向けてやっていきたい。 

 オリンピックの代表になるには後がない。明治杯、プレーオフとしっかりと勝って、来年は自分の年にしたい。国内で負けて本当に悔しい。もう負けたくないので、絶対に負けたくないのでもっと練習するしかないです」


 ■65kg級・寺本鈴(山梨学院=決勝で吉武まひろに逆転負け)「悔しいです。途中まで勝っていたのに、最後まで守り切れなかったところが非常に悔しい。第1ピリオドで点数を取っておけば、最後、苦しい展開にはならなかったと思う。第1ピリオドで取れるようにしたい。今までは天皇杯、明治杯ともに4位という結果で終わっていたので、今回、2位に上げられたことは素直に自分を褒めたい。今後は1位を目指せるように頑張っていきたい」


 ■68kg級・古市雅子(自衛隊=初戦で同門の今井海優に敗北)「パリ・オリンピックの1次予選がこの大会から始まって、そこに向けていろいろなことを考えていた。(敗因は)自分の中で気持ちを作れなかったことだと思う。オリンピックがかかっているかいないかは、すごく大きな変化だった。

 (対戦相手について)毎日練習していて、お互いにどういうタイプかはわかっていた。やり辛かったというより、自分からやりに行こうとしていなかった。(今後について)一回休んで何がしたいか考えて、レスリングに取り組んでいきたい」


 ■72㎏級・小林奏音(専大=大学最後の試合で2位)「5歳からレスリングをやってきて、今日が引退試合でした。自分的にはやり切れたかな、と思います。試合前、『今回の試合はこういうことを意識してやろう』というふうに決めたことを、徹底してできた。その一方、6分間やり切る体力に不安があったので、前半戦の部分でばてるのが怖くて攻めるのを抑えてしまった。

 高校と大学で情報系のことを学んできたので、来春、IT系の会社に就職します。社会でも、すぐにうまくいくものではないと思う。レスリングで学んだものをそのまま生かそうとするのではなく、自分なりにやり方を工夫したりして、やり切る力をいかしていきたい」


 ■76㎏級・鏡優翔(東洋大=右の大胸筋の肉離れで、2回戦を迎える前に棄権)「先週月曜日の練習で大胸筋の肉離れになってしまった。悪化はさせないようにしていたけど、試合のときにビキビキと鳴っていた。そのときは痛みに耐えることができたけど、試合が終わったら動かないし、力が全く入らなかった。

 パリ・オリンピックがすべてダメになったわけではない。先の世界選手権では(世界一が)届かないところにあるわけではないことが分かり、目標がより明確になった。来年の世界選手権で金メダルを取るために、来年6月の明治杯に全てをかけたい」

 







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