「関西圏大学レスリングの更なる発展」を趣旨として関西圏にある大学と高校有志が一致団結、3月10~12日に奈良・天理大(天理市)に8大学・13高校から約200人の選手が集まって、「関西オープン合宿」と銘打たれた合同合宿が行われた。
《参加大学》
近大、同志社大、桃山学院大、大体大、神戸医療未来大、帝塚山大、天理大、立大=招待
《参加高校》
奈良・大和広陵高、奈良・添上高、大阪・大体大浪商高、大阪・興國高、大阪・大阪いちりつ高、大阪・同志社香里高、兵庫・神戸高塚高、京都・丹後緑風高、京都・海洋高、滋賀・八幡工高、徳島・池田高、愛知・星城高、三重・朝明高
発起人の帝塚山大・鈴木貫太郎コーチは「関西圏の大学のレベルアップと交流を目的に提唱しました。一致団結して発展を目指したい」と説明。高校生も加わって練習することで将来の道筋をつけ、競技人口の減少を防いで一丸となっての発展目指したいと言う。
同コーチは日体大OBで、京都・南京都高校(現京都廣学館高)を退職し、昨年4月から三恵海運株式会社に入社。総務部長としてレスリング班を担当している。2024年パリ・オリンピックや2028年ロサンゼルス・オリンピックを目指す選手を支える一方、入社以前から務めていた帝塚山大のコーチも継続。学生選手と接する機会が多く、関西のレスリングの発展への気持ちも強かった。
同社の髙田肇代表取締役社長は、兵庫・育英高から大体大のレスリング部で活躍。レスリングの発展を願う気持ちが強く、オリンピックを目指す選手だけではなく草の根レベルの振興へも理解があり、「関西オープン合宿」が実現することになった。同コーチによると、南京都高の監督時代に高校生だけで300人規模の合宿を経験したことはあるが、高校生と大学生が集まってこれだけの合宿をしたことは「記憶にない」と言う。関東からは、同志社大と長い間定期戦を実施している立大が参加した。
参加選手の中には、天理大の福井裕士コーチ(昨年の全日本選手権3位)を筆頭に、全日本レベルで通用する学生選手もいれば、高校・大学を問わずレスリングを始めてから1年未満の選手も少なくない。スパーリングするときは、キャリアの浅い選手はそれを申告させ、けがのないよう注意を払いつつ、3日間の練習を終えた。
鈴木コーチは「今後もぜひやってほしい、という声も多かった」と振り返り、関西圏の発展のため定期的にやっていきたい意向を話した。