【6.15～18明治杯全日本選抜選手権・展望（28）】樋口黎（ミキハウス）の牙城に迫るのは、だれか？…男子フリースタイル57kg級
来年のパリ・オリンピックの第1次選考を兼ねる今年9月の世界選手権（16～24日、セルビア・ベオグラード）の日本代表選考となる2023年明治杯全日本選抜選手権は6月15日（木）～18日（日）に東京・東京体育館で行われる。
オリンピック階級では、昨年12月の天皇杯全日本選手権１位の選手が優勝すれば、世界選手権の代表に決定。別の選手が優勝すれば、2人のチャンピオンによってプレーオフが行われ、勝った選手が代表へ。世界選手権で3位以内に入れば、2024年パリ・オリンピックの代表に内定する（関連記事＝非オリンピック階級の代表選考も同記事参照）。各階級の見どころをさぐった。
《大会要項》 ／ 《大会日程＝各日の実施階級》 ／ 《観戦チケット販売》
男子フリースタイル57kg級・展望（2023年6月16・17日実施）
※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。
昨年の世界選手権61kg級で優勝し、階級を下げて全日本選手権を制した樋口黎（ミキハウス）が勝ち抜き、2大会ぶりのオリンピック出場のスタートラインに立てるか。この階級の世界選手権代表（8位）の長谷川敏裕（三恵海運）は、全日本選手権では準決勝で新井陸人（自衛隊）に敗れるなどして5位に終わった。その新井は、2月の「ザグレブ・オープン」（クロアチア）出場のあと、4月のアジア選手権にも出て（3位）、国際舞台で実力を磨いた。ともに樋口越えに挑む。
61kg級学生王者で、階級を下げて全日本選手権3位に入った榊流斗（クリナップ）、同3位で「ザグレブ・オープン」でU23世界王者を破っての銀メダルを手にした西内悠人（日体大）が優勝戦線に浮上するか。
2021年世界選手権代表の阿部敏弥（国士舘大職）、昨年のこの大会3位の藤田雄大（自衛隊）、昨年の国民体育大会を制した小野正之助（山梨学院大）、同61kg級優勝で階級を下げた田南部魁星（日体大）、全日本大学選手権を制した弓矢健人（日体大）らが優勝争いを展開するか。
▲パリ・オリンピックのスタートラインに立てるか、樋口黎（ミキハウス）＝撮影・矢吹建夫
《2022年天皇杯全日本選抜選手権・成績》＝57kg級 ／ 全成績
▼決勝
樋口黎（ミキハウス）○［8-4］●新井陸人（自衛隊）
▼3位決定戦
榊流斗（山梨学院大）○［10-4］●長谷川敏裕（三恵海運）
西内悠人（高知・高知南高）○［不戦勝＝負傷］●高橋侑希（山梨学院大学職）
《歴代優勝選手》＝男子フリースタイル ／ 男子グレコローマン ／ 女 子
エントリー選手（16選手）
 ▲樋口黎 |
 ▲長谷川敏裕 |
 ▲新井陸人 |
 ▲榊流斗 |
 ▲阿部敏弥 |
 ▲西内悠人 |
 ▲田南部魁星 |
 ▲弓矢健人 |
※昨年の世界選手権代表選手、昨年の天皇杯全日本選手権のこの階級の1～3位選手以外はアイウエオ順
《2022年世界選手権61kg級優勝／2022年天皇杯全日本選手権優勝》
樋口黎（ひぐち・れい＝ミキハウス）
1996年1月28日生まれ、27歳。大阪府出身。茨城・霞ヶ浦高～日体大卒。164cm。2022年アジア選手権61kg級優勝
《2022年世界選手権8位》
長谷川敏裕（はせがわ・としひろ＝三恵海運）
1996年8月24日生まれ、26歳。東京都出身。東京・自由ヶ丘学園高～日体大卒。167cm。2022年明治杯全日本選抜選手権優勝
《2022年天皇杯全日本選手権2位》
新井陸人（あらい・りくと＝自衛隊）
1998年1月9日生まれ、25歳。栃木県出身。鹿児島・鹿屋中央高～日体大卒。163.3cm。2023年アジア選手権3位
《2022年天皇杯全日本選手権3位》
榊流斗（さかき・りゅうと＝クリナップ）
2000年5月24日生まれ、23歳。福島県出身。JOCエリートアカデミー／東京・帝京高～山梨学院大卒。166cm。2022年全日本学生選手権61kg級優勝
《2022年天皇杯全日本選手権3位》
西内悠人（にしうち・ゆうと＝日体大）
2004年10月1日生まれ、18歳。高知県出身。高知・高知南高卒。170cm。2022年U20世界選手権優勝
阿部敏弥（あべ・としや＝国士舘大職）
1999年1月17日生まれ、24歳。茨城県出身。JOCエリートアカデミー／東京・帝京高～国士舘大卒。160cm。2022年明治杯全日本選抜選手権2位
荒木大貴（あらき・だいき＝自衛隊）
1998年10月18日生まれ、24歳。熊本県出身。熊本・玉名工高～専大卒。160.2cm。2022年全日本社会人選手権優勝
小野正之助（おの・まさのすけ＝山梨学院大）
2004年2月10日生まれ、19歳。島根県出身。佐賀・鳥栖工高卒。160cm。2022年国民体育大会優勝
菅沼碧久（すがぬま・りく＝青山学院大）
2002年1月21日生まれ、21歳。兵庫県出身。東京・自由ヶ丘学園高卒。156cm。2022年全日本大学選手3位
田南部魁星（たなべ・かいせい＝日体大）
2002年7月10日生まれ、20歳。東京都出身。千葉・日体大柏高卒。162cm。2022年国民体育大会61kg級優勝
塚岡達也（つかおか・たつや＝山梨学院大）
2001年4月17日生まれ、22歳。岡山県出身。岡山・高松農高卒。163cm。2023年U23世界選手権予選優勝
二宮健斗（にのみや・たけと＝日本文理大）
2002年10月22日生まれ、20歳。大分県出身。大分・日本文理大附高卒。164cm。2022年西日本学生選手権優勝
藤田雄大（ふじた・ゆうだい＝自衛隊）
1996年7月17日生まれ、26歳。三重県出身。三重・いなべ総合学園高～青山学院大卒。158cm。2022年明治杯全日本選抜選手権3位
松村祥太郎（まつむら・しょうたろう＝専大）
2004年5月14日生まれ、19歳。大阪府出身。千葉・日体大柏高卒。165cm。2022年国民体育大会（少年）55kg級優勝
宮原健史郎（みやはら・けんしろう＝周南公立大）
2003年10月8日生まれ、19歳。山口県出身。山口・聖光高卒。170cm。2022年西日本学生新人戦優勝
弓矢健人（ゆみや・けんと＝日体大）
2003年7月23日生まれ、19歳。三重県出身。三重・いなべ総合学園高卒。161cm。2022年全日本大学選手優勝
