(2023年9月16~24日、セルビア・ベオグラード)
昨年優勝のタミラ・メンサ・ストック(米国)がプロレス入りで、レスリングは引退。昨年2位で、第2シードの石井亜海(育英大)に大きなチャンスが出てきた。
第3シードで、石井と同じブロックにいるのが2021年にジュニア(現U20)とシニアの世界選手権を制したイリナ・リンガシ(モルドバ)。昨年は68kg級へ上げて世界選手権3位の成績を残した。今年の欧州選手権は65kg級で2位。7月のハンガリーでの国際大会も65kg級に出て優勝。出場階級を上げ下げしている意図は不明だが、68kg級でも通じる強さがあるのは間違いない。
シード順が変わらなければ、反対ブロックには今年のアジア選手権3位のゾウ・フェン(周鳳=中国)が第1シード、地元オリンピック出場を目指すクンバ・ラロック(フランス)が第4シードとして、決勝進出を争う。ゾウ・フェンは2014・18年アジア大会を制し、世界選手権で2度メダルを取った選手。今年のアジア選手権では3位だったが、そのあとのキルギスとハンガリーの国際大会で優勝。30歳でも力は落ちていない。ラロックはカデット=現U17、ジュニア=現U20、U23の世界選手権を制覇しており、4世代の世界チャンピオンを目指す注目の選手。
第7シードには2021年世界選手権優勝のメーリム・ジュマナザロワ(キルギス)がいる。今年のアジア選手権で石井が勝っているが、世界一になっているだけに油断はできない選手。2021年東京オリンピック決勝でメンサ・ストックと優勝を争ったブレッシング・オボルデュデュ(ナイジェリア)は、昨年大会はモンゴル選手に敗れて15位に低迷したが、今年13度目のアフリカ・チャンピオン(アフリカ選手権11回、アフリカ大会2回)に輝いた。アフリカ女子悲願の世界一を目指す。
昨年72kg級3位で今年の欧州選手権の同級も制したアレクサンドラ・アンヘル(ルーマニア)がこの階級に落としてきた。ハンガリーとルーマニアの国際大会で68kg級に出場し、後者では優勝。オリンピック出場を目指す闘いはどうか。
No.1 – Feng ZHOU(中国)=2023年アジア選手権3位
No.2 – 石井亜海(日本)=2022年世界選手権2位
No.3 – Irina RINGACI(モルドバ)=2022年世界選手権3位
No.4 – Koumba LARROQUE(フランス)=2023年欧州選手権3位
No.5 – Delgermaa ENKHSAIKHAN(モンゴル)
No.6 – Adela HANZLICKOVA(チェコ)
No.7 – Meerim ZHUMANAZAROVA(キルギス)
No.8 – Blessing OBORUDUDU(ナイジェリア)
石井亜海(日本)
Hanna SADCHANKA (AIN)
Albina DRAZHI (ALB)
Grabriela PEDRO (BRA)
Yuliana YANEVA (BUL)
Olivia Grace DI BACCO (CAN)
Katie Nichole MULKAY (CAN)
Feng ZHOU (CHN)
Nicoll PARRADO (COL)
Adela HANZLICKOVA (CZE)
Nerea PAMPIN (ESP)
Koumba LARROQUE (FRA)
Noémi SZABADOS (HUN)
Yelena SHALYGINA (KAZ)
Meerim ZHUMANAZAROVA (KGZ)
Jeumeun KWON (KOR)
Danute DOMIKAITYTE (LTU)
Irina RINGACI (MDA)
Alejandra RIVERA (MEX)
Delgermaa ENKHSAIKHAN (MGL)
Blessing OBORUDUDU (NGR)
Yanet SOVERO (PER)
Wiktoria CHOLUJ (POL)
Alexandra ANGHEL (ROU)
Emilija JAKOVLJEVIC (SRB)
Patricia ELNOUR (SUD)
Zsuzsanna MOLNAR (SVK)
Tindra SJOEBERG (SWE)
Khadija JLASSI (TUN)
Buse TOSUN (TUR)
Tetiana RIZHKO (UKR)
Emma BRUNTIL (USA)
PRIYANKA (UWW)
Firuza ESENBAEVA (UZB)
Dieu Thuong LAI (VIE)