1月19~21日にフランス・ニースで行われた「アンリ・デグラナ国際大会」の男子フリースタイル61kg級に、東京オリンピック57kg級2位のラビ・クマール(UWW=インド)が出場し、銅メダルを獲得した。負傷などの影響で、約1年4ヶ月ぶりの実戦。インドのメディアは、今後57kg級に落とし、昨年のアジア大会3位のアマンとの国内代表争いが展開されると予想している。同級は、まだオリンピック出場枠を取っていない。
同選手は、2019年世界選手権3位のあと、2020~22年のアジア選手権を制した。2022年の世界選手権のあと右ひざを負傷。再起を目指したが練習によって負傷箇所を悪化させ、2023年は試合に出場しなかった。
インドは昨年、同協会のブリジ・ブーシャン・シャラン・シン会長による暴挙に対し、バジラン・プニア(男子フリースタイル65kg級)ら現役選手が抗議して混乱し、スポーツ庁から活動停止を科せられて、国内大会が開催できない状況。同級の代表争いがどんな形で行われるかは不明。
世界レスリング連盟(UWW)もこの事態を重く見て、インド・レスリング連盟に資格停止処分を下している(関連記事)。選手は、「インド」ではなく「UWWの選手」としての出場が認められている。過去の実績によって選考された選手が国際大会に出場しているもよう。