史上初めて3年の間隔で開催される2024年パリ・オリンピックまで、2月5日であと半年となる(レスリング競技の場合)。昨年9月の世界選手権(セルビア)で各階級5選手の出場枠が埋まり、この春、大陸選手権(2月末~4月中旬)と世界最終予選(5月9~12日、トルコ・イスタンブール)で激しい争いが行われる。
日本は、男子8階級で出場枠獲得を目指す。約2ヶ月半後に迫ったアジア予選(4月19~21日、キルギス)の勢力分布を探った。
《日本代表》清岡幸大郎(日体大)/《アジアの出場枠獲得国》イラン
2022年世界選手権優勝のラフマン・アモウザドハリリ(イラン)は、昨年の世界選手権5位で出場枠を獲得済み。
昨年のアジア大会で、アモウザドハリリにテクニカルスペリオリティ勝ちして優勝したツルガ・ツムルオチル(モンゴル)が最大の敵と思われたが、先月の国内予選で敗れ、同国からは2022年世界選手権代表のチョグバクラシュ・チェベーンスレンが出場してくるとの情報。
これまでの国際大会で優勝の経験はなく、ツムルオチルより闘いやすいことが予想される。しかし、アジア大会王者を破った実力をあなどってはなるまい。
インドを代表する選手のバジラン・プニアは、アジア大会は3位に終わった。今月26日に30歳になるとはいえ、コンディションを整えて出てくればアジアのトップクラスの実力者と言える。ただ、インド連盟会長の暴挙に対抗している現役選手の一人としてレスリングに専念できていない可能性もある。コンディション作りが大きなな鍵となるだろう。
キルギスは、昨年のアジア選手権3位のウルクベク・ジョルドシベコフか、同61kg級優勝で世界選手権3位のタイリベク・ジュマシベクウウルが階級を上げ出てくることが予想される。ジュマシベクウルルは世界選手権で小川航大(自衛隊)を破った伸び盛りの選手。勢いはこちらの方が感じられる。どちらが出てくるか。
カザフスタン、ウズベキスタン、中国には、アジアを制するような強豪は見当たらない。北朝鮮がアジア大会で国際舞台に復帰し、キム・クオンジンが3位に入賞した。どこまで台頭してくるかマークしなければならないが、コロナ前、同国の57kg級にずば抜けた選手はいたが、この階級ではよくてアジア3位だった。
清岡の敵はモンゴルとインド、さらにキルギスが要注意という状況だ。
[1]Tumur-Ochir, Tulga(モンゴル)
[2]Amouzadkhalili, Rahman Mousa (イラン)
[3]山口海輝(日本)
[3]Kim, Kwang Jin(北朝鮮)
[5]Punia, Bajrang(インド)
[5]Mukhtar, Sanzhar (カザフスタン)
[1]Amouzadkhalili, Rahman Mousa (イラン)
[2]Tumur-Ochir, Tulga(モンゴル)
[3]Zholdoshbekov, Ulukbek(キルギス)
[3]安楽龍馬(日本)
[5]Jalolov, Umidjon(ウズベキスタン)
[5]Mukhtar, Sanzhar (カザフスタン)
[1]Amouzadkhalili, Rahman Mousa (イラン)
[2]Punia, Bajrang(インド)
[3]山口海輝(日本)
[3]Rakhmonov, Abbos(ウズベキスタン)
[5]Tseveensuren, Tsogbakrakh(モンゴル)
[5]Ali, Haji Mohamad(バーレーン)