パリ・オリンピック・パンアメリカン予選(2月28日~3月1日、メキシコ・アカプルコ)の米国の代表選考会が2月3日、デンバーで行われ、注目されていた女子68kg級は、72kg級で2年連続世界選手権を制したアミート・エロルが代表となった。
同選手は2004年1月1日、ロシア人の母との間に生まれ、現在20歳。2021年に世界カデット(現U17)選手権と世界ジュニア(現U20)選手権を制したあと、2022年世界選手権72kg級を「18歳9ヶ月」で制覇。これは男女を通じた米国の最年少世界チャンピオン。昨年の世界選手権も同級で優勝し、下記の快挙を達成。
・10代で2度のシニア世界チャンピオン
・2年連続で同一年のU20・U23・シニアの世界選手権制覇
・10代にして4世代の世界選手権制覇
・4世代で8度の世界一
パリ・オリンピックに出場して優勝すれば、須﨑優衣(キッツ)に続くグランドスラム(オリンピック+4世代の世界一)達成となる。UWWによると、国際大会の成績は、2019年世界カデット選手権で中井ほのかに敗れただけの38勝1敗。昨年のU23世界選手権を制したあと、68kg級でのパリ挑戦を明らかにしていた。
今回の選考会では、1回戦で2022年世界選手権65kg級3位のマロリー・ウェルテを8-0で破ったあと、昨年の世界選手権68kg級5位のエンマ・ブランティルの負傷棄権で代表に選ばれた。
米国は、昨年の世界選手権で男子フリースタイル4階級、女子3階級の計7階級でオリンピックの出場枠を獲得済み。男女11階級で出場枠を目指す。パンアメリカン予選の米国代表は下記の通り。
▼57kg級 Richards, Zane=2023年パンアメリカン大会優勝
▼65kg級 Lee, Nicholas Boone=2023年世界選手権7位
▼53kg級 Parrish, Dominique=2022年世界選手権優勝
▼62kg級 Miracle, Kayla-Colleen=2022年世界選手権2位
▼68kg級 Elor, Amit=2022・23年世界選手権72kg級優勝
▼60kg級 Hafizov, Ildar=2023年パンアメリカン大会優勝
▼67kg級 Sancho, Alejandro=2023年世界選手権出場
▼77kg級 Bey, Kamal Ameer=2023年パンアメリカン大会優勝
▼87kg級 Woods, Spencer=2023年世界選手権出場
▼97kg級 Vera, Alan=2019年ビル・ファーレル国際大会優勝
▼130kg級 Schultz, Cohlton Michael=2023年パンアメリカン大会2位