世界レスリング連盟(UWW)は2月13日、インド・レスリング連盟(WFI)に科していた出場停止処分の解除を発表した。今後、選手は「インド」の選手として国際大会に出場できる。
UWWは昨年8月、会長のセクハラをめぐるWFIの混乱が続き、指定した期限内に選挙を実施できなかったことを受け、同連盟に資格停止処分を科し、選手はUWWのレスラーとして参加を認める措置をとった。
2月9日に会合を開き、すべての要素と情報を考慮し、以下の条件のもとで活動停止を解除した。
・WFIはアスリート委員会の選挙を再招集する。この委員会の候補者は、現役のスポーツ選手、または引退してから 4 年以内の者とする。
・投票者はスポーツ選手のみとし、遅くとも7月1日までに実施する。
・WFIは、すべてのレスラーがWFIのすべてのイベント、特にオリンピック競技大会やその他の主要な国内および国際イベントのトライアルに、差別なく参加できるという書面の保証を直ちに提供すること。
・参加できる選手には、前会長のセクハラ行為の疑いに対して抗議した3選手(バジラン・プニア、ビネシュ・フォガト、サクシ・マリク)も含まれる。
UWWは引き続きレスラーと連絡を取り、数日以内に追跡調査する予定という。
インドのメディアによると、インド・オリンピック協会(IOA)は昨年12月27日、WFIの業務を管理するため、3人のメンバー(いずれもレスリングとは無関係)からなる特別委員会を新設したという。渦中のサンジェイ・シン会長は、UWWによる処分解除によって、「特別委員会は意味をなさない」とコメントしているが、各種国際大会の予選はきちんと実施することも明らかにしている。