3月22日からエジプト・アレクサンドリアで行われるパリ・オリンピックのアフリカ&オセアニア予選の女子62kg級に出場する増田奈千(オーストラリア=環太平洋大)が3月14日、同じく予選に出場するジェシカ・ラバーズ・マクベイン(53kg級)、コナー・エバンス・コーチとともに羽田空港から出発した。女子は23日に行われる。
2月初めのオセアニア選手権で優勝したあと、至学館大で練習を続けてきた増田は「スパーリングを多く積み、強い選手からはボコボコにされましたけど、レスリングの勘が戻ってきました」と振り返る。「楽しかったです」とも付け加え、神経の張り詰めた練習の中にも、それをほぐしてくれる時間もあって、有意義な期間だったことを強調した。
数十人もの選手の中で練習するのは、環太平洋大在学以来とのこと。そのときに比べると体力はやや落ちているとも感じるが、最初は天井まで行けなかったロープ昇りが、学生選手の応援もあって「できるようになったんです」とのこと。周囲の応援という目に見えないパワーをもらったことは間違いない。
夜、ベッドに入って「大丈夫かな」と不安になるときがある一方、「あれだけ強い選手と毎日練習してきたんだ」という自信が出てくるときもある。「これから緊張がもっと強くなっていきますかね」と話すが、至学館大での練習を積んだ経験は大きな力となりそう。
早めの現地入りで時差にも適応できると考えており、日本食も持参していて、「いいコンディションで臨めるようにしたい」と話し、決戦の地へ向かった。