世界レスリング連盟(UWW)は4月4日、オリンピック3連覇を目指すアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア)が「中立」の基準を満たさず、5日からアゼルバイジャンで始まったパリ・オリンピックの欧州予選に出場できないことを発表した。「ロシアのウクライナ侵攻を同選手が支持していることが分かったため」としている。
同選手は、2016年リオデジャネイロ・オリンピックの男子フリースタイル86kg級と2021年東京大会の97kg級で優勝。パリでオリンピック3連覇を目指していた。
UWWは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めた基準に基づき、戦争を支持しないなど「中立」を審査していた。ロシア連盟のミハイル・マミアシビリ会長は、同協会ホームページで「決定はIOCによって下されたもので、UWWは逆にサデュラエフが参加できるよう、あらゆる手段を尽くした」とコメントしている。